王者ハミルトンのターニングポイント 今宮純のF1ザ・ショウダウン

F1速報

ターニングポイント6

真っ赤に染まるフェラーリの地元でメルセデスが完勝 【XPB Images】

 第13戦イタリアGP予選、6位ボッタスに超高速モンツァで大差をつける。史上最多記録のPP69回獲得、遂にシューマッハーを超えた。ナンバー2を意識せざるを得ないボッタスは2位でベッテルを抑え、フェラーリの聖地モンツァでハミルトンが首位を奪還。

ターニングポイント7

 加速する“勝ちムード”につつまれたメルセデス。一方で焦りがしのびよるフェラーリ。第14戦シンガポールGP、ナイトレースの1コーナーでフェラーリ全滅し、ハミルトンはマシン的に劣勢だった流れを変える5番グリッドからの逆転ゲームを演じる。この1勝はまさに“3勝分”に等しかった。

ターニングポイント8

 28点のアドバンテージで迎えた第15戦マレーシアGP。いままでにない模範的な(?)防衛戦に出る。70回目のポールポジションを決めたものの、レース展開でマックス・フェルスタッペンに追い込まれるとあっさり抜かせ2位堅持。PUトラブルによりベッテルは20位グリッドダウン、頭脳的な防御戦に“別人ルイス”を見た。

ターニングポイント9

日本GPで優勝したハミルトン。観戦していた陸上選手のモハメド・ファラーへ向けて、ファラーの「モボット」ポーズを披露した 【XPB Images】

 やり残していたことはたった一つ、鈴鹿におけるポールポジションである。ドライビング理念を修正し、大胆過ぎず繊細にコーナーをクリア。新コースレコードを樹立。挑戦9回目にして叶えた喜びのまま8勝目を挙げ、年間勝率を50%に伸ばした。

ターニングポイント10

 今年ここまで全セッション1位はなかった。意外ではあるが16年開幕戦以来の“セッション・パーフェクト”を第17戦アメリカGPで達成。でも「ここで決めなくてもいいんだ」と余裕で語るハミルトン、戴冠前の『勝利宣言』のように響いた。

 こうして振り返るとハミルトンはもう一人の自分と対話しながら、改め、戒め、高めながら1年を戦ってきた。32歳で4つ、もっと冠が欲しくなる年ごろではないのだろうか。

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