ラミレス監督の先発投手起用に注目 岩村明憲氏の日本シリーズ解説

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第5戦に勝利し、守護神・山崎を迎えるDeNAラミレス監督。第6戦の先発マウンドには誰を送り込むか? 【写真は共同】

 プロ野球の頂上決戦「日本シリーズ」は第5戦まで終わり、パ・リーグ王者の福岡ソフトバンクが3勝、セ・リーグを勝ち抜いた横浜DeNAが2勝という状況。4日からは舞台を再びソフトバンクの本拠地・ヤフオクドームに移して、熱戦が繰り広げられる。

 果たして、ここまでの両チームの戦いぶりはどうだったのか? そして、覇権の行方を握るキーマンは?

 スポーツナビでは、東京ヤクルトやMLB・レイズなどで活躍し、短期決戦の経験が豊富な岩村明憲氏による日本シリーズ解説をお届けする。

第3戦までは柳田、4戦以降は桑原が躍動

 以下は岩村氏の解説。

「ソフトバンクが3連勝したあと、崖っぷちからDeNAが意地を見せてくれていますね。第4戦の桑原(将志)君の初ヒットから、そのまま攻撃のリズムをつかんでいると思います。

 逆にソフトバンクはこの2戦、柳田(悠岐)君の勢いが止められている印象です。第3戦までは最初の打席で出塁して先制のホームを踏んでいましたが、この2戦はなかなかホームにかえってこられなかったり、チャンスで凡退していました。

 日本シリーズは自分たちの野球をしないと勝てないもの。その中で『1番勝負』じゃないけれど、最初の3戦は柳田君が上回り、第4戦以降は桑原君が初めての日本シリーズで大躍進を遂げましたね。両チームともクリーンアップに結果が出ているので、打線に関してはがっぷり四つの状態ではないでしょうか」

ソフトバンクは千賀、東浜で迎え撃つ

第1戦に先発し、7回1失点(自責0)に抑えたソフトバンクの千賀 【写真は共同】

「6戦目以降で気になるのは先発投手の起用です。今のところソフトバンク打線は左ピッチャーをあまり打てていないので、DeNAは第6戦を誰にするのかな? と。

 僕は今永(昇太)投手を持ってきて、第7戦にもう一度、濱口(遥大)君を持ってくる可能性もあると思います。今シリーズは予告先発制度がないので、ラミレス監督の先発ピッチャーの使い方は注目でしょう。

 対するソフトバンクはおそらく千賀(滉大)君で来ると思います。7戦目は東浜(巨)投手で。千賀投手は第1戦で好投しましたし、仮に落としたとしてもシーズン16勝を挙げているピッチャー(東浜)が最終戦に控えるのは心強いと思いますよ。

 MLBのワールドシリーズを見ていたので、3勝3敗になって第7戦までもつれ込む(※4勝3敗でアストロズが優勝)と盛り上がるかなと思う気持ちもありますが、ソフトバンクにはそんな余裕はないでしょうね。数字的にはまだ余裕はあるけれど、早く決められるなら決めたいはずなので。

 ただ、崖っぷちからのDeNAの戦い方が福岡でも継続できれば、シリーズが面白くなるんじゃないかと思います」
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