柳田の初回、初球スチールの意義 岩村明憲氏の日本シリーズ解説
初回、先頭打者の柳田はヒットで出塁すると、次打者の初球にスチール。内川の先制タイムリーにつなげた 【写真は共同】
ソフトバンクは初回、4番・内川聖一のタイムリー二塁打で先制。4回には高谷裕亮の2点タイムリーが飛び出し、試合の主導権を握った。先発・武田翔太は5回途中1失点でマウンドを降りるも、その後は6人の継投でリードを守りきった。
スポーツナビでは、東京ヤクルトやMLB・レイズなどで活躍し、短期決戦の経験が豊富な岩村明憲氏による日本シリーズのポイント解説をお届けする。
石井琢朗さんの盗塁を思い出した
また、相手のホームアドバンテージが生かされる前に先制パンチを見舞ったことも大きかったですね。球場が横浜スタジアムということで、1998年に(前身の)横浜が日本一になったときを思い出しました。第1戦で先頭の石井琢朗さん(今季まで広島コーチ)がセーフティーバントで出塁して、次打者の初球に走って先制点につなげた。柳田選手の初球スチールはそのお株を奪うような形でしたね」
高谷の盗塁刺はヒット2、3本の価値
初回に高谷が桑原、梶谷の盗塁を刺して、DeNAに主導権を渡さなかった 【写真は共同】
投手陣では7回に投げたモイネロ投手が非常にいいピッチングを見せました。あそこでピシャッといけたことで、8回と9回もすんなり抑えられたと思います。岩嵜(翔)投手、サファテ投手と後ろが盤石なだけに、先制点を守り抜く上で大事な働きでした。
3連敗になったDeNAは悲観的になったらダメです。不振のロペスに一発が出たし、柴田(竜拓)君や倉本(寿彦)君が6回に見せた粘りがチームに与える影響は大きいと思います。8回に先発要員の井納(翔一)投手を投入したことだってそうです。これらは何かしらのメッセージとなって周囲に伝わるもの。明日はどんなことを使ってでも『勝つ』という姿勢で向かっていってほしいですね」
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