天皇賞(秋)は初挑戦馬が狙い目か!? キタサンブラックは好走データにぴったり

JRA-VANデータラボ

現役トップクラスの実力馬が集結

 今週は日曜日に東京競馬場で天皇賞(秋)が行われる。キタサンブラックを筆頭に、現役トップクラスの実力馬が集結しそうだ。いつものように過去10年のデータからレースの展望をしてみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

過去10年で天皇賞(秋)で好走した馬と年齢

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まずは過去10年の天皇賞(秋)で3着以内に好走した馬をすべてピックアップした(表1参照)。同じ馬が複数回好走した例もあるので、のべ23頭の馬が名を連ねている。それらの馬が何歳の時に好走したかを調べるため、年齢時ごとに着順を示した。例えばカンパニーは6歳時が3着、7歳時が4着、8歳時に優勝を飾った。8歳でのG1制覇自体が非常に異例なわけだが、年を重ねてから着順を上げてくるケースもかなりめずらしい例であることがわかる。

 エイシンフラッシュやウオッカなども天皇賞(秋)を複数回好走しているが、優勝した翌年は着順を落としている。3着までにとどまっていればまだいい方がだが、トーセンジョーダンやラブリーデイなどは大きく着順を落とした。勝ち馬に限らず、前年2着だった馬も次は3着以下に落ちるケースがほとんどで、2回連対することも非常に困難だと言える。

 また、勝ち馬は先ほどのカンパニーを除き、すべて4歳か5歳。3歳馬や6歳以上の馬の勝利は、過去10年ではほとんどみられていない。まずは単純に4歳や5歳の馬がかなり強いレースであることが言えるだろう。

 そして、複数回の好走が難しい、前年の好走経験による着順の上昇がかなり見込みにくいという特性が見られるため、天皇賞(秋)初挑戦馬の取捨が非常に大事になりそうだ。初めて挑戦してくる馬の中から狙いを立てる必要があるだろう。

4歳時に天皇賞(秋)で好走した馬(過去10年)

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 例えば、4歳時に天皇賞(秋)で好走した馬を詳しく見ていこう。13年ジャスタウェイら勝ち馬を4頭出すなど、好走馬は多い。3歳馬と違い、それなりにキャリアと実績を重ねる機会があったため、好走馬はかなりの実力馬が揃っている。具体的には同年に芝1600mのG1で連対している馬となる。リアルスティールやステファノスは海外のレースだが、日本でもなじみがあるレベルが高いレース。ブエナビスタやウオッカは春に東京芝1600mのG1を勝っていた。あとは前年の天皇賞(秋)で好走していた馬。該当馬はイスラボニータやペルーサだが、3着だった点は注意。前述したように前年以上の着順を取るのはなかなか厳しい。

 それならばむしろ前走毎日王冠で3着以内に入っていた馬の方が狙いやすい。天皇賞(秋)初挑戦の上がり馬に注目してみたい。

1/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント