【全日本プロレス】 諏訪魔が王座陥落 ドーリングが新王者に 元WWEヨシタツが挑戦表明するも……
ドーリングが諏訪魔を破り、約2年9カ月ぶりに王座返り咲き 【写真:前島康人】
メインイベントの三冠ヘビー級選手権試合では、ジョー・ドーリングが諏訪魔を破り、約2年9カ月ぶりに王座返り咲き。試合後、元WWEスーパースターであったヨシタツがリングに上がり、11.9東京・後楽園ホール大会での王座挑戦を表明するも、客席からは大ブーイングを浴びせられ、ドーリングからは無言のタックルを食らわされた。
試合後は握手でわだかまりを払拭
序盤から両者は肉体と感情を激しくぶつけ合う展開に 【写真:前島康人】
その後、「王道トーナメント」準決勝戦となる9.23仙台で両者が対戦し、諏訪魔が勝利を収めたものの、心中は納得できておらず。「王道トーナメント」を制覇した諏訪魔が10.9後楽園ホールで宮原健斗を倒し王座返り咲きを果たすと、ドーリングも石川修司との次期挑戦者決定戦を制し、再び両者が対峙(たいじ)することになった。
序盤から両者は肉体と感情を激しくぶつけ合うと、15分過ぎ、エプロンで諏訪魔を抱えあげたドーリングが、そのままリング内に投げ捨て、そこへダイビングボディーアタック。しかし、諏訪魔もバックドロップで投げると、ドーリングはデスバレーボムからラリアットをたたき込み、レボリューションボムを狙うが、これは諏訪魔が切り返してラリアット、バックドロップ。しかし、ドーリングもクロスボディーで流れを引き戻すと、ラリアットからのレボリューションボムで完勝。試合後はドーリングが差し出した右手に諏訪魔も握手で応え、これまでのわだかまりを払拭(ふっしょく)した。
ヨシタツ登場に会場からブーイング ドーリングも暴走
会場からのブーイングにも空気を読まずに挑戦を申し込むヨシタツ(左)にドーリングも暴走 【写真:前島康人】
16年春には悪性脳腫瘍が発覚し、一事は命すらも危ぶまれながらも、奇跡のカムバックを遂げたドーリングは、闘病生活を支えてくれた家族や友人に感謝しつつ、「最高だ。オレはこのためにカムバックしてきた」とベルトを誇示。かつての盟友であった諏訪魔の強さをたたえ、王座戴冠の喜びに浸った。
一方、わずか12日間で王座から転落した諏訪魔は、「一発一発が重かった。これからもライバルとして戦う。まだまだあきらめない。終わらないよ」と、かつての盟友の完全復活に手応えを感じつつも、史上最多となる7度目の三冠王座戴冠にも意欲を見せた。