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勝率50%超で席巻する絶対王者
今宮純のF1ザ・ショウダウン

絶頂期のシューマッハは18戦13勝

日本GPで優勝し、今季8勝目をマークしたハミルトン
日本GPで優勝し、今季8勝目をマークしたハミルトン【XPB Images】

 進撃のルイス・ハミルトン、F1日本GPで今シーズンの勝率が50%に達した(16戦8勝)。7月イギリスGPから日本GPまでは7戦5勝で、この間の勝率は71.4%。4冠に向け速さと強さだけでなく、確実さが目立つ“17年後期型”ハミルトン。


 そこで今回はチャンピオンの「シーズン勝率」にフォーカス。最高勝率は1952年にフェラーリのアルベルト・アスカリが挙げた85.7%。当時は事実上ヨーロッパ・ラウンドの全7戦に6勝を挙げた。2番目の記録は1954年にファン・マヌエル・ファンジオ(マセラティおよびメルセデス)が8戦6勝で、75%を残した(両年ともインディ500は除く)。いずれもF1グランプリの草創期50年代につくられた記録である。


 では近代において高勝率をマークしたのは誰か。そう、絶頂期のミハエル・シューマッハ(フェラーリ)で2004年に18戦13勝(72.2%)。1950年代の大記録には及ばなくとも金字塔であり、この勝率に迫るのは難しいのではないかと思われたのだが……。


 シーズン最多13勝を“再現”してみせたのは13年のセバスチャン・ベッテル。レッドブル・ルノーで席巻、シーズン勝率は1戦多い全19戦だったので68.4%。シューマッハを超えられなかったが、母国の先達に匹敵する圧勝ぶりであった。

14年、15年は10勝超のハミルトン

 名実ともにシーズンを圧倒したドライバー力の証明となるものは、年間何戦であろうと50%以上の勝率を獲得したかどうかだろう。年間で半分以上を王者が勝ったシーズンは1950年〜2016年まで26回。


 昨年、メルセデスのニコ・ロズベルグは全21戦中9勝(ハミルトン10勝)で届かなかった。それに関してハミルトンは、「僕の方が多く勝ったことに満足している」と、敗者の弁を誇らしげに語っていた。負け惜しみではなく、レーサーとしての本音と受けとめられる。


 ハミルトンがマクラーレンで初戴冠した08年は18戦5勝で勝率は低く27.8%、最多6勝のフェリペ・マッサ(フェラーリ)を最終戦ブラジルGPのファイナルラップで1点差に退ける奇跡的な逆転だった。2冠を決めた14年は19戦11勝(57.9%)、3冠達成の15年は19戦10勝(52.6%)。最強のメルセデスマシンで競い合うチームメイトを圧倒した。


 こうしてみると“トリプル・クラウン”の彼は2冠目、3冠目とも2桁勝利を収め、絶対王者に君臨する存在になっていった過程がよく分かる。

4度目Vは果たして…

05年、06年の両年ともライバルに競り勝って連覇を飾ったアロンソ
05年、06年の両年ともライバルに競り勝って連覇を飾ったアロンソ【XPB Images】

 もう少し掘り下げてみよう。レッドブルのベッテルが10年から4連覇し、その前の09年はブラウンGPから参戦したジェンソン・バトンが17戦6勝(35.3%)で王者に輝いた。07年、フェラーリのキミ・ライコネンも17戦6勝で、ライバルたちと接戦の末に競り勝った初戴冠であった。


 さらにその前、ルノーで2連覇を飾ったフェルナンド・アロンソは強敵を相手にタイトル獲得にこぎつけている。06年は18戦7勝、シューマッハも7勝と、両者が最多勝に並ぶ激しい展開だった。05年もそうだ。19戦7勝、ライコネンも7勝。この2シーズンとも20代半ばの若き勝負師アロンソはしぶとく、したたかに、いさぎよく戦い、そして連覇を成し遂げた。


 チャンピオンのタイトルの決め方はいろいろだ。最多勝で決めたシーズン、高勝率で決めたシーズン、そうではなく最後までせめぎあい、決定付けたシーズン。4冠目前のハミルトンはどういう決め方をするのか。アメリカGPから残り4戦を全勝すると20戦12勝となり、シーズン勝率は自己ベストの60%になる。シューマッハ、ベッテルの記録を上回れなくても、いままでとは違う決め方になる。最後は自分への挑戦だ――。

F1速報
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