狙いは3番人気以下の4〜5歳、そして外枠 女王杯のカギ握る府中牝馬Sをデータ分析

JRA-VANデータラボ

昨年のエリザベス女王杯は府中牝馬S組がワンツー

 今週は京都競馬場で3歳牝馬の最終決戦・秋華賞が行われるが、土曜の府中を舞台に行われる府中牝馬Sも、エリザベス女王杯へ向けた有力なステップレースだ。昨年は、ここで重賞3勝目を挙げたクイーンズリングが、続くエリザベス女王杯で見事にG1初制覇。そして2着にもシングウィズジョイが入り、府中牝馬S組のワンツー決着となった。そこで今回は、今年も本番へ向けて注目の欠かせない府中牝馬Sを分析したい。データの分析には、JRA-VAN Data Lab.とTarget frontier JVを利用した。

人気別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 過去10年、1〜2番人気は計【0.5.5.10】でその半数が馬券に絡んでいるものの、勝利はなし。3番人気も1勝止まりで、5勝を挙げた4番人気が光っている。この過去10年で3連対以上を記録したのは、1、4、5番人気。G2昇格後の過去6年で2連対以上しているのも同じく1、4、5番人気と、人気面ではG2昇格はあまり影響を及ぼしていないことがわかる。ただ、昇格後でも2桁人気が2頭優勝しており、1着候補は1〜2番人気以外の、下位人気も含めた中から選び出したい。一方で、6番人気以下が2頭馬券に絡んだのは09年だけのため、人気馬2頭以上、穴馬は1頭までというのが3連系馬券での狙いになる。

年齢別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 年齢別では、ほぼ4歳勢対5歳勢の対決という構図で、過去10年の連対馬20頭中19頭は4〜5歳馬。G2昇格後にかぎれば、連対12頭すべてが4〜5歳馬だ。ただ、3歳馬は出走2頭のみながら、その2頭(10年スマートシルエット、13年スイートサルサ)がともに3着と好走している。2頭とも前走条件戦を勝ち上がってきた馬だったが、秋華賞ではなくこちらに駒を進める馬がいれば警戒したい。

枠番別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 枠番別の成績は、7〜8枠で計7勝と、まずは外枠が優勢。ほかに複数の勝利を挙げているのは4枠で、この4、7、8枠で優勝馬10頭中9頭を占めている。表1にあったように、3番人気以内の勝利は1頭だけ(昨年のクイーンズリング・3番人気)のため、この4、7、8枠は表の右にある通り、4番人気以下の馬が勝利を手にしたことになる。特に8枠は2〜3着にも4番人気以下の馬が3頭絡んでおり注目したい。一方、5〜6枠は過去10年で1連対のみ、特に4番人気以下は【0.0.1.35】に終わっており、割引が必要だ。

脚質・上がり順位別成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は、脚質・上がり別の成績である。秋の東京開幕2週目で、良好な馬場で行われる年が多いレースだが、好走馬の脚質はさまざまだ。他のレースではなかなか多くの好走馬を出しづらい「後方」からでも計9頭が馬券に絡んでいるように、直線一気でも勝負になる。ただ、09年と11年は「後方」組の1〜3着独占、14年は「後方」のワンツーと、展開によって届く年と勝負にならない年がはっきり分かれやすい傾向にある。

 そんなこともあり、上がり3ハロンの順位を見ると、6位以下だった馬でも12頭が好走している。もちろん上がりが速いほど好走確率は高くなるが、特に2〜3着に関しては、直線で早めに抜け出し、少々脚が上がろうとも、その貯金を生かして粘り込みをはかるようなタイプも多い。しっかりと展開を読み切ることも大事になる一戦だ。

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