U-17W杯に臨む“00ジャパン”を一挙紹介 タレントぞろいの若き日本代表が世界へ

川端暁彦

ミッドフィールダー7名

森山監督が「チームの心臓」と評する平川怜。平川がボールを持ったところから、日本の攻撃が始まる 【赤坂直人/スポーツナビ】

4 平川怜(FC東京U−18)
「誰もが認めるチームの心臓」


 圧倒的なボールスキルの高さに加えて、周りの状況を適切に把握する視野の広さ、どんな相手にも恐れず戦いにいくメンタリティーを備えた「チームの心臓」(森山監督)。彼がボールを持ったところから日本の攻撃は始まるが、本人はフィニッシャーとしての結果にもこだわる。

6 喜田陽(セレッソ大阪U−18)
「将来性はナンバーワン」


 171センチ59キロとまだまだ線は細いものの、優れたサッカーIQと察知力に長じる。森山監督も「将来性に関しては一番あるかもしれない」と高く評価する。本職はボランチだが、両SBに加えて、シャドーで起用される可能性も。「どこか分かりませんが、どこでもやります」とは本人の弁。

8 奥野耕平(ガンバ大阪ユース)
「隙なしミスなしの大阪職人」


 ボールをしっかり保持するための判断を含めたスキルがありミスが少なく、守備も隙なくこなせるボランチ。指揮官も「安心して使える」と評価する。MF福岡慎平の負傷で先発起用の可能性もあるが、「元から慎平のサブだとは思っていない」と本人の気合いも十分だ。

10 福岡慎平(京都サンガF.C. U−18)
「心中できると思わせる大黒柱」


 森山監督が「アイツとなら心中できると思える人間性がある」と太鼓判を押す00ジャパンの主将。大会直前の練習試合で負傷退場した際は関係者を凍り付かせた。豊富な運動量でボックス・トゥー・ボックスに走り回り、気の利くポジショニングで攻守に顔を出す。

14 上月壮一郎(京都サンガF.C. U−18)
「伸びしろ随一の期待株」


 昨年のアジア最終予選では期待に応えられず、今年は構想外となった時期もある。だが、そこで折れずに努力を重ね、代表スタッフも瞠目(どうもく)する大幅なレベルアップを遂げた。剛柔兼備のドリブルと強烈なシュートを持つ。肉体的には晩成型で、今後の伸びしろもありそうだ。

18 鈴木冬一(セレッソ大阪U−18)
「関西のマラドーナ」


 163センチとこのチームで最も小柄だが、その小ささをメリットとして生かす方法をしっかり持っている左利きのテクニシャン。最大の武器は力強く俊敏なドリブルだ。この夏から左SBとしても起用されており、彼の投入は攻撃的布陣へのスイッチともなる。

20 椿直起(横浜F・マリノスユース)
「必殺技を持つスーパーサブ」


 東京武蔵野シティFCの出身で、高校から横浜FMユースへ加入した。快足を飛ばしながらもブレないドリブルは天下一品の切れ味があり、左からカットインしてのシュートは“必殺技”だ。森山監督は「スーパーサブ」になれる選手としても、大きな期待を寄せている。

フォワード5名

U−20W杯では悔しい経験をした久保建英。世界の舞台でそのポテンシャルを披露したい 【Getty Images】

7 久保建英(FC東京U−18)
「2年半の成長を示す時」


 いわずと知れたスペインの強豪バルセロナからFC東京U−15むさしへ移籍してから2年半。体は一回り大きくなり、ハードワークの部分でも戦える選手に成長してきた。U−20日本代表の内山篤監督が「あれは教えられるものじゃない」と評した、ゴール前でのシューティング能力を世界の舞台で披露したい。

9 山田寛人(セレッソ大阪U−18)
「大型FW、裏抜け達人」


 スピードを生かした裏抜けを得意とする大型ストライカー。8月のチェコ遠征では「あんなの持っていたのか」とチームの全員を驚嘆させる中央突破からのごぼう抜きゴールを突き刺すなど、プレーは着実に進歩している。直前合宿では別メニュー調整も、大会本番には間に合う見込みだ。

11 宮代大聖(川崎フロンターレU−18)
「強い相手に強い点取り屋」


 中学生でトップチームの練習にも参加していた早熟タイプだが、「消えるつもりはない」と慢心することなくプレーをチューンアップ。より怖い点取り屋になると同時に、ポストプレーも進歩させた。指揮官も「強い相手に決めてくれるのは宮代」と全幅の信頼を置く。

13 中村敬斗(三菱養和SCユース)
「Jクラブが争奪戦を繰り広げる逸材」


 今大会で唯一、Jクラブ以外からの選出となったストライカー。「グイグイ」と擬態語をつけたくなるような突破と、チーム随一のシュート力を備える。本職はFWだが、長い距離のランニングも苦にしない特性を生かし、今大会はサイドハーフでの起用も増えそうだ。

17 棚橋尭士(横浜F・マリノスユース)
「ハマのゴールハンター」


 斉藤光毅(横浜FCユース)の負傷辞退によって追加招集となったが、元よりチーム結成当初からのメンバーであり、昨年の最終予選を通じた「インド経験」も持っているので大きな不安はない。サイドハーフとしての打開力、FWとしての得点力を備え、どちらのポジションにも対応可能。

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著者プロフィール

1979年8月7日生まれ。大分県中津市出身。フリーライターとして取材活動を始め、2004年10月に創刊したサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊事業に参画。創刊後は同紙の記者、編集者として活動し、2010年からは3年にわたって編集長を務めた。2013年8月からフリーランスとしての活動を再開。古巣の『エル・ゴラッソ』をはじめ、『スポーツナビ』『サッカーキング』『フットボリスタ』『サッカークリニック』『GOAL』など各種媒体にライターとして寄稿するほか、フリーの編集者としての活動も行っている。近著に『2050年W杯 日本代表優勝プラン』(ソル・メディア)がある

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