軸最適はソウルスターリングかマカヒキか 毎日王冠の過去10年分データが導く結論

JRA-VANデータラボ

例年にも増して豪華メンバーがエントリー

 ダービー馬2頭にオークス馬。さらには海外GI馬に安田記念馬。今年の毎日王冠には、例年にも増して豪華なメンバーがエントリーしてきた。天皇賞・秋のもっとも重要な前哨戦となる伝統のG2戦を、過去10年のデータを参考に展望してみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

人気別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は人気別成績。1番人気は過去10年で4勝を収めており、連対率と複勝率は水準以上。回収率も単複ともに100%を超えており、信頼性は高い。なお、1番人気に推されたのがG1馬なら【1.2.1.0】と崩れていないのに対して、G1未勝利馬だと【3.0.0.3】と、1着か馬券圏外という極端な傾向が出ているのは興味深い。一方、2番人気や3番人気の好走率はひと息。以下、9番人気までに収まっていれば好走率は横ばいだから、1番人気以外は人気に頼らず、馬本位で予想したほうがいいかもしれない。また、10番人気以下から勝ち切った馬はないものの、3着以内に入ったケースが5回あり、複勝回収率123%。人気薄の馬もなかなか侮れないようだ。

枠番別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は枠番別成績。好走率は6枠と7枠のあいだ、回収率は5枠と6枠のあいだに、それぞれ大きな断層が横たわっていることが確認できる。また、6〜8枠から好走した延べ10頭の人気の内訳を確認すると、6頭は1〜3番人気の本命サイドで、残りの4頭も4〜6番人気とそれなりに評価されていた馬ばかり。この傾向から判断すると、毎日王冠はどうやら外枠不利といえそうだ。

年齢・牡牝別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は年齢・牡牝別成績。セン馬は牡馬に含めている。まず、年齢別成績から見ていくと、目を引くのが3歳馬の好成績で、4歳馬の好走率も高い。一方、5〜8歳馬にも好走例はあるものの、好走率は見劣る。確実なのは3歳や4歳の若い馬という傾向がデータからは読み取れる。

 次いで牡牝別成績。牝馬の出走例は延べ3頭と少ないが、すべて連対を果たしている。翌週に同条件の府中牝馬Sが組まれていることを考慮すると、あえて牡馬混合の毎日王冠に出てくるような牝馬は相応の能力の持ち主、とみてもいいのではないだろうか。

前走4角通過順別成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は前走4角通過順別成績で、なかなか興味深い傾向が出ている。勝率が高いのは「前走4角1番手」と逃げていた馬や「前走4角7〜10番手」と差していた馬。どちらも好走すれば勝ち切ることが多いが、負けるときは2、3着もないという傾向が出ている。対して「前走4角2〜3番手」や「前走4角4〜6番手」と先行していた馬は、より手堅い。そして、「前走4角11番手」と後ろからの競馬になった馬が勝った例はなく、好走しても2、3着まで。このような傾向が出ている。

1/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント