凶暴鎌脚にミルコ興奮「素晴らしい」連呼 ファルクス史上3頭目スプリンターズS連覇

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次の最大目標は来春の高松宮記念

偉大な先輩スプリント王に並ぶスーパースターへと突き進む 【写真:中原義史】

 スプリンターズS連覇は、GI昇格後ではサクラバクシンオー(1993年、94年)、ロードカナロア(2012年、13年)に続く史上3頭目の快挙。さすがにこの2頭と比較すると、インパクトという点では見劣ってしまうかもしれないが、それは現時点での話。これからさらに積み上げていく実績で、偉大な先輩スプリント王に追いついていけばいい。そうなると注目したいのは今後の路線だが、次に見据える最大のターゲットは来春の高松宮記念であると、尾関調教師は明言した。

「個人的には高松宮記念が悔しかったので、そこを目指していきたい。ただ、そこまでの間にどこを使うのかというのは、まずはスプリンターズSに全力投球してきたこともあって、オーナーと相談していきたいです」

 また、トレーナーにはもう1つ、大きな目標がある。それはレッドファルクスがJRA賞の最優秀短距離馬に選ばれることだという。

「昨年、最優秀短距離馬に選ばれなかったこともあって、自分の中ではこの馬を最優秀短距離馬にしたいという思いが強いですね。そのためには海外での実績が必要なのか、昨年の香港での調整過程を踏まえての調教方法などを試したりもしましたが、香港は12月なのでもう少し考えていきたいですね」

「今日の出来だったらどこでも好勝負に」

香港への再挑戦はあるのか、レッドファルクスの今後の路線に注目だ 【写真:中原義史】

 昨年の12着惨敗があるためか、香港遠征については最後まで慎重姿勢を崩さなかった尾関調教師。一方のミルコは「今日のような出来だったら香港でもどこでも良い勝負ができる」と太鼓判を押しつつも、「この後のことはレッドファルクスのことを一番知っている尾関先生にお任せ。僕は一生懸命乗るだけです」と仕事人らしい言葉で、相棒が歩む路線を調教師に託した。

 香港への再挑戦となるか、来春の高松宮記念一本で全力投球かは今のところ未定だが、ただ一つ言えることは、ミルコの言葉通り「どのレースに出ても勝負になる」――それほどまでに、今のレッドファルクスの力、スピードは現役日本馬の中では抜けていると言っていいだろう。

(取材・文:森永淳洋/スポーツナビ)

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