侍J社会人代表がアジア一へ意気込み 10月2日から台湾でアジア選手権
アジア一へ意気込む侍ジャパン社会人日本代表(左から田嶋、佐藤、石井監督、田中) 【スポーツナビ】
会見には石井章夫監督、主将を務める佐藤旭外野手(東芝)、広島の田中広輔の弟・俊太内野手(日立製作所)、今年のプロ野球ドラフト会議でもアマチュアナンバーワン左腕として評価の高い田嶋大樹投手(JR東日本)が出席。2015年大会では韓国、台湾に敗れて3位に終わった侍ジャパン社会人日本代表。2大会ぶりのアジア一へ強い決意を語った。
石井監督「アジアナンバーワンを取る」
以下は石井監督のコメント。
今回のアジア選手権、来年のアジア競技大会(インドネシア・ジャカルタほか)に向けてのチーム作りですが、まずはこのアジア選手権でナンバーワンを取る意気込みで頑張ります。
――24人はどのような選考基準で選ばれた?
まず各地区の推薦があって、さらに都市対抗の実績を残した選手、それを合わせた形で、選考合宿を行い、最終的に24人に絞りました。選考基準につきましては、投打のバランスを強く持って選考したつもりです。以前の国際大会の反省を踏まえて、打力で言えば長打力、投手で言えば内角の速い球に注目して選考させてもらいました。
――ジャパンとしてどういった野球をしたい?
パワーとスピードが勝る相手に、どういった日本の野球ができるか。特に一戦必勝である社会人野球がどこまで通用するのか。投手を中心にスキのない野球にはなりますが、精神面でもしっかり戦えるチームを目指していきたいと思います。
――投手陣のカギは誰になる? 中継ぎ、抑えは?
現段階は田嶋投手、谷川昌希投手(九州三菱自動車)ら完投できる投手を十分そろえています。中継ぎ、抑えは台湾、韓国戦をにらむとスクランブル態勢ですから、先発だけ決めて、あとは全員つぎ込むつもりで考えています。
――田嶋投手への期待は?
都市対抗でも結果を残しましたが、非常にタフな投手で、1試合を通じて、どこで力を入れて、どこで抜くか、投球術を兼ね備えた投手です。前回、台湾で少し悔しい思いをしているので、非常に期待しています。
――打線でポイントになる選手は?
打線は田中俊太選手。もちろん中軸を打ってもらいます。日本のチームとして国際大会だと長打力は難しいので、今回は外野の間を抜く長打を打てる選手を主軸に据えて、その前後でチャンスを作る切れ目のない打線を作りたいと思っています。
――意気込みと目標は?
来年のアジア競技大会を目指して、安藤強・前監督からチームを引き継いで、ジャパンのチーム作りを意識しています。しかしながら、目の前の今回のアジア選手権では、アジアの中での力を見せておかないと、次のステージにはいけないと思っていますので、何とかアジアの中でナンバーワンになるということでしっかりと準備していきたいと思っています。
――大学の後輩に主将を託した理由は?
特に若手を中心に編成しようと思っていなかったんですけど、非常に若いチームであり、来年を見越しても24歳、25歳の年代でチームを引っ張れる選手を基準に主将を考えました。佐藤選手が大学の後輩だからじゃなくて、非常に苦労人でもありますし、縁の下の力持ちじゃないですけど、裏方に回ってチームを支える精神が素晴らしいということで彼を選びました。
佐藤主将「集中力が日本の強み」
石井監督も人間性に全幅の信頼を寄せる佐藤主将 【写真は共同】
以下は佐藤主将のコメント
日の丸を背負って戦う責任と自覚を持ってアジアの頂点を取ってきたいと思います。
――日の丸を背負って戦う気持ちは?
日の丸を背負うということは国を代表して戦うこと。その責任と自覚は選手個人個人が持たなければいけないものだと思いますし、社会人という厳しい環境で戦っているからこそ出せるプレー、出せる雰囲気が必ずあると思うので、日本の社会人がこれだけ強いんだと、このアジア選手権で示してくる大会になればと思っています。
――主将についての役割とは?
個人個人の力が大きく、技術の部分はみんな高いので、試合へ向かっていくモチベーションなどの気持ちの部分でチームを引っ張っていけたらと思います。
――自身のアピールポイントとは?
試合の流れを感じて、状況に応じたプレーが自分の強みだと思っているので、自分の強みを勝利に貢献できるように出せたらいいなと思っています。
――どういう日本の野球を見せたい?
投手であれば攻める気持ち、打者であればここぞでの長打が絶対必要になってくると思いますが、僕らにある集中力は他の国に比べてとても優れている部分だと思います。ここぞにかけるときの集中打や粘り強い守りが、日本が見せられる野球なので、そういう部分を全面的に出してやっていきたいです。
――今大会にかける意気込みは?
試合になれば内容よりも勝つという結果だけにこだわって、最終的にアジアの王者を取ることを考えてこの大会を過ごせればと思っています。
――高校、大学と主将を経験しているが、ジャパンの主将はどう?
普段は違うチームでやっている選手たちが集まるのはなかなかない機会なので、そういう面での難しさはあると思いますが、個々の持っている力は高いので意思疎通を重点にやっていけばおのずと結果はついてくると思っています。個人的には技術どうこうよりも、勝ちに行く姿勢だったり、そういう姿を選手たちに伝えていきたいと思っています。
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