神戸新聞杯出走のダービー馬に死角なし? データ鉄板も馬券妙味は別馬にあり

JRA-VANデータラボ

菊花賞へ向けて最重要の前哨戦

 阪神競馬場で菊花賞トライアルの神戸新聞杯が行われる。菊花賞へ向けて最重要の前哨戦であり、昨年はサトノダイヤモンドがここを勝利して本番も制している。今年は日本ダービーを制したレイデオロが出走予定。秋初戦を迎える同馬に死角はないのか。距離が現在の外回り芝2400mとなった2007年以降の過去10年のデータから探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

神戸新聞杯の人気別成績(過去10年)

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まず表1は人気別成績。1番人気馬が昨年のサトノダイヤモンドら過半数の6勝をあげており、勝ち切る傾向が強い。10年エイシンフラッシュ以来、7年連続連対中で連対率も80%と高い。以下、3番人気馬が2勝、2・7番人気馬が1勝ずつ。7番人気馬の勝利は09年イコピコ。2着馬は8番人気まで、3着馬は9番人気までにおさまっており、10番人気以下の伏兵の激走はなかった

 複勝率でも2番人気馬60%、3番人気馬50%と上位人気馬が安定して馬券になっており、波乱要素が少ない一戦だ。菊花賞へ向けて上位人気に推された実力馬が力を発揮している様相となっている。

1番人気馬の結果と前走成績(過去10年)

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 続いて表2は1番人気馬の結果と前走成績をまとめたもの。これら10頭はすべて前走日本ダービー組となっており、そのダービーで5着以内だった1番人気馬はすべて連対を果たしている。逆に着外だったフサイチホウオウーとアンライバルドは今回4着以下に敗れており、ダービーで掲示板を確保できているかが連対への分かれ目となっているようだ。

 なお、ダービー1着馬は4頭すべて1番人気に推されており、ディープスカイ・オルフェーヴル・ワンアンドオンリーが勝利、エイシンフラッシュは2着と連対を外していない

ただし、勝った3頭のうち、菊花賞で三冠を達成したオルフェーヴルのみ2着に2馬身半つける圧勝だったものの、ディープスカイはクビ差、ワンアンドオンリーはアタマ差の辛勝。三冠クラスの馬でないと秋初戦を楽に勝ち切るのは大変という内容ではあった。

神戸新聞杯の前走レース別成績(過去10年)

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は前走レース別成績。1番人気馬のみならず、前走ダービー組が8勝と大半を占め、連対率・複勝率も優秀だ。昨年は1・3着馬が該当しており、毎年連対馬を出している。ダービー出走を果たした春の実績馬が秋初戦でも勢力を保っている格好だ。

 その他ではラジオNIKKEI賞組からは09年イコピコ、マレーシアC組からは一昨年のリアファルが勝利している。2・3着には宝塚記念組・白百合S組を除いて、前走1000万下特別組が並んでいる。データからは、ダービー組>前走条件戦の上がり馬となっている。

日本ダービー組の前走着順別成績(過去10年)

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は表3で好成績を示した日本ダービー組の前走着順別成績。1着馬だけでなく、2着馬も昨年のサトノダイヤモンドら3勝をあげ、ほぼ崩れていない。黄色で強調したように、ダービー5着以内だった馬はすべて連対率50%以上とここでも力を示している

 一方、6着以下となると勝ち馬は出ておらず、連対率・複勝率もガクンと下がっている。前走10着以下では14年サウンズオブアース(ダービー11着)がワンアンドオンリーとアタマ差の2着に食い込んでいる。

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