古馬G1へ注目の一戦、オールカマー分析 馬券作戦でおさえておきたいポイント

JRA-VANデータラボ

本番との関連性が年々高まっている

 秋の中山開催も後半に入り、今週は日曜に古馬G1へ向けて注目の前哨戦であるオールカマーが行われる。以前は秋の天皇賞、ジャパンC、有馬記念といった大舞台へつながらない時期もあったが、一昨年のショウナンパンドラはジャパンCを制覇、昨年のゴールドアクターもJC4着後に有馬記念3着に入るなど本番との関連性が強まっている。今回は2011年以降に中山競馬場で行われた近5回のデータから、馬券作戦でおさえておきたいポイントを探っていく。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

オールカマー近5回の上位3着以内馬一覧(中山開催のみ)

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まず表1はオールカマー近5回の3着以内馬一覧。12年のみ重馬場で時計が掛かっているものの、良馬場で行われた他の4回は2分11秒2〜12秒0でまとまっており、特に近3年はほぼ同じ勝ちタイムで推移している。前半1000m通過も毎年平均ペースで流れており、近2年は自身の上がり34秒台の馬が上位を独占している。上がり33秒台で上位に入ったのは13年1着のヴェルデグリーンのみで、基本的には平均ペースから最後に速い脚を使える持続力タイプが有利なレースといえそうだ。昨年は1番人気に推されたゴールドアクターが中団追走からサトノノブレスとの競り合いを制して勝利している。なお、牝馬は【1.1.0.8】で一昨年のショウナンパンドラ、ヌーヴォレコルトがワンツーを決めるも、複勝率20%と低め。連対した2頭はともに3歳時に牝馬三冠で勝利した実績があった。

 人気順を見ると、1番人気馬は【2.1.1.1】で昨年のゴールドアクターら2勝。12年を除いて毎年3着以内に入っており、信頼度が高い。また、10番人気以下の激走はないものの、昨年のツクバアズマオーのように毎年6番人気以下の伏兵が1頭ずつ馬券に絡んでいる。上位人気馬と6〜9番人気の伏兵の組合せが馬券のポイントになりそうだ。

オールカマー近5回の年齢別成績(中山開催のみ)

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は年齢別成績。表に黄色で強調したように4歳馬が一昨年のショウナンパンドラら2勝をあげ、連対率30.8%・複勝率46.2%と非常に高い。複勝回収率でも100%を超えており、注目だ。5歳馬は昨年のゴールドアクターら2勝も、出走数が多い分だけ連対率・複勝率で4歳馬に離されている。また、6歳馬は11年アーネストリーが勝利している。

 なお、出走数が少ない3歳馬はともかく、7歳以上の高齢馬も一昨年3着のミトラのみで苦戦傾向にある。

オールカマー近5回の前走レース別成績(中山開催のみ)

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は前走レース別成績。秋G1の前哨戦だけあって、宝塚記念や春の天皇賞といった古馬中長距離G1を使われた馬の成績が格段に良い。宝塚記念組は一昨年のショウナンパンドラら3勝をあげており、連対率・複勝率ともに非常に高い。春の天皇賞組も昨年のゴールドアクターが勝利している。その他の勝利は新潟大賞典組の13年ヴェルデグリーン。

 上位2レース以外では新潟大賞典をはじめ、七夕賞・小倉記念・札幌記念・中日新聞杯など前走2000m重賞組から3着以内馬が目立っている。宝塚記念組、天皇賞・春組以外では注目しておきたい傾向だ。

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