オークス組の取捨がカギを握るローズS ファンディーナ「消し」ではないが……

JRA-VANデータラボ

秋華賞の最重要ステップレース

 今週日曜には阪神競馬場で、秋華賞トライアルのローズSが行われる。過去10年の秋華賞馬10頭中7頭を輩出する、最重要ステップだ。そのため、春のクラシック・オークス以来の出走となる馬も数多いが、一方で近年は条件戦組の好走も多く、オークス組がどこまで信頼できるか、その取捨がカギを握る一戦である。今年はどんな結果になるのか、過去の傾向を探りたい。データの分析には、JRA-VAN Data Lab.とTarget frontier JV、馬天楼 for データde出〜たを利用した。

人気別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 過去10年、1番人気は【5.2.1.2】で連対率70.0%の好成績。ただ、その他は好走馬が分散しており、9〜10番人気でも複勝率は30.0%。昨年はそのひとつ下、11番人気のクロコスミアが2着になっているため、10番人気前後の馬にも好走のチャンスは十分ある、くらいに考えたい。特にここ6年の連対馬は、1〜2番人気以外なら7番人気以下。昨年も断然人気・単勝1.6倍のシンハライトが優勝し、前述の11番人気・クロコスミアがハナ差2着で、馬単万馬券になっている。

枠番別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 枠番別では、7枠以外からすべて優勝馬が出ている一方で、複勝率ではその7枠が、1枠(26.7%)に次ぐ2位の26.1%。3枠【1.0.0.17】同5.6%は明らかに悪いが、特に内外で有利不利はなさそうに見受けられる。

 ただ、表の右に記した6番人気以下にかぎった成績を見ると、3〜6枠は【0.1.0.40】で、08年にムードインディゴ(5枠10番)の2着があるのみ。1〜2枠は【0.2.3.19】で複勝回収率227%、7〜8枠は【2.3.2.31】で同119%。穴馬を買うなら内か外を引いた馬からまず選びたい。

前走クラス別成績(芝のみ)

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 前走クラス別の成績を見ると、G1組が10勝中9勝をマーク。冒頭でも触れたようにオークス以来の出走馬が多く、オークス組は合計で【8.5.1.35】、回収率は単勝153%、複勝80%となり、1着候補はオークス組から選ぶのが妥当だ。一方、3着には条件戦出走馬も多く、特に1000万条件組は、連対なしながらも3着7回。近6年の3着馬のうち5頭は1000万条件組が占めている(残る1頭は500万)。なお、表3は前走が芝の馬だけを対象としたが、ダート組は計【0.0.0.16】で、07年ニホンピロシェリー(前走500万・小倉ダート1700m5馬身差勝ち)の5着が最高である。

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