凱旋門賞 特別インタビューvol.03 里見氏「ダイヤモンドは人生で最高の馬」
サトノダイヤモンド、サトノノブレスで凱旋門賞に挑む里見治オーナーに意気込みを聞いた 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
“この馬だけは絶対に買おう”と
「結果としてそういうことでしょうね。最初に馬主になったのは25年以上前ですが、その当時は1年に1頭買うか買わないかで、ほとんど競馬場にも足を運んでいませんでした。それからあるキッカケがあって、本格的にやり始めたのが12年前くらい。なので実際に馬が走り始めたのは10年ほど前ですね」
――その後に池江泰郎元調教師がアドバイザー役となったことは、大きな分岐点となりましたか?
「本当にそこからです。アドバイザーになってもらって最初に見てもらったのが、サトノノブレスなんです。そのあとにサトノアラジンときて、そこから成績が上がってきましたね。特にディープ(インパクト)の仔を見る目が、池江先生は全然違います。ディープの良いところを100%把握してますし、その良いところが仔に出ているかどうかを見る目は、本当にすごいなと思います」
サトノダイヤモンドには「最初から相当な期待をしていた」という(左から池江調教師、ルメール、里見オーナー) 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
「本当に自分でもビックリです。ダイヤモンドについては、セレクトセールで下見をした時から“この馬だけは絶対に買おう”と思っていましたから、最初から相当な期待をしていました。
クラウンは私が初めて見たときにピンときた馬なんです。正直に言って私自身はそれほど馬に詳しくないのですが、(アドバイザーの)池江泰郎さんに見てもらって“これは良い”ということで手を挙げました。血統も産駒が日本であまり走っていなかったですし、まさかG1を2つも取る馬になるとは思っていませんでした。昨年の香港ヴァーズでハイランドリールを負かしたときは本当にビックリしましたし、ギリギリの勝負だったので興奮しました。
アラジンも池江先生に見てもらって良いという話で、本当はもっと早くG1を取れると期待していたんです。これまで競馬で前が詰まるなど不運もありましたが、安田記念では力を出してくれました。勝った時は嬉しさ半分、ホッとした気持ち半分でしたね。
アレスは私が持っていたサトノアマゾネスの仔で、G1を勝つとは思っていませんでした。朝日杯FSではあまり人気もなかったですし、枠も17番だったのでちょっと厳しいなと思っていましたから、勝ったときはビックリしましたね」
――今年はここまで(8月30日現在)で個人馬主としては賞金トップ、勝率や連対率も高いですね?
「阪神大賞典、安田記念、宝塚記念などビッグレースを勝ってくれたことが、賞金獲得額につながっていると思います。ただ、残念ながら2歳馬はまだ1頭(8月30日現在)しかデビューしていなくて、それも2着、2着なんです。今後デビューする馬がどうかと思っていますが、サトノエターナル、アイランドファッションの仔(サトノソルタス)、シャムロッカーの仔(サトノグロワール)など期待している馬は多くいますよ」