重馬場の影響か……前哨戦で日本馬は苦戦 凱旋門賞まであと3週間
勢いに乗るチンギスシークレット
重馬場経験が勝負を分けたか 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
管理するM.クルーク調教師はG1独ダービーで今年のヴィントシュトース、2014年のシーザムーンと、ここ5年で2度優勝しているドイツのトップトレーナーの一人。本来であればドイツ調教馬のチャンピオン決定戦である9月3日のG1バーデン大賞(芝2400m)に向かうのが一般的なローテーションだが、凱旋門賞に登録のあるチンギスシークレットに本番と同じ舞台を経験させようという陣営の考えが功を奏した結果となった。
立て直しに期待、ダイヤ&ノブレス
サトノダイヤモンド騎乗のルメール騎手 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
サトノダイヤモンドとサトノノブレスを管理する池江泰寿調教師にとっては、厳しい結果を突きつけられた格好だが、ここから凱旋門賞までの3週間で立て直し、過去にオルフェーヴルで凱旋門賞2年連続で2着に敗れた雪辱を果たしてくれることを期待したい。
凱旋門賞まであと3週間。立て直しを図る池江泰寿調教師 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
しかし、牝馬によるヴェルメイユ賞に優勝したバティールは、レース後に陣営から凱旋門賞には向かわない意向が伝えられ、3歳馬によるニエル賞を快勝したクラックスマンも、エネイブルを擁するJ.ゴスデン厩舎の所属であることから、エネイブルにアクシデントがない限り凱旋門賞は回避する見込み。前哨戦が終了した時点でのブックメーカーによる凱旋門賞の前売りオッズは、単勝2倍前後の圧倒的な1番人気になっているエネイブルの一強状態という図式に変わりはなく、このまま本番を迎えることになりそうだ。
(サラブレッドインフォメーションシステム 伊藤 雅)