秋競馬の開幕を彩る京成杯AHを展望 好走率データ揃ったブラックスピネル JRA-VANデータラボ 2017年9月8日 11:30 前走との斤量の増減に着目 秋シーズンの開幕週に行なわれる重賞は3つ。そのなかから、秋の中山の幕開けを飾るG3としてお馴染みの京成杯AHを取り上げたい。ハンデ戦という条件や3歳馬の参戦もあり、一筋縄ではいかないレース。今回は主に前走との斤量の増減に着目して、傾向を浮かび上がらせてみたい。集計期間は過去10年だが、新潟で行なわれた2014年は除外し、実質的には9年分となる。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。 人気別成績 表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】 表1は人気別成績。1番人気の不振が目につき、集計対象の9年で勝ったのは昨年のロードクエストのみで、あとは3着が1回あるだけとなっている。この1番人気の不調とは対照的に2番人気や3番人気の成績は良好なので、人気馬に頼るならこちらを重視したほうがいいかもしれない。以下、7番人気までは好走のチャンスが十分にありそうだ。10番人気以下の人気薄からは、15年に13番人気のフラアンジェリコが勝った例があるものの、頻繁に突っ込んできているというほどではない。ハンデ戦ではあるが、穴馬狙いはほどほどにしたほうがよさそうだ。 枠番別成績 表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】 表2は枠番別成績。中山芝1600mは内枠有利のコースとよくいわれるが、京成杯AHの傾向はどうなっているだろうか。表2を見ると、2枠の数字こそ優秀だが、1枠や3、4枠の好走率はそれほどでもない。7、8枠の成績がやや不振ということを考慮すると、京成杯AHは内枠有利というより外枠不利のレースと見たほうが実態に近いかもしれない。 年齢別成績 表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】 表3は年齢別成績。3歳から5歳までそれぞれ1着馬を複数出しており、そのなかでも3歳馬の好走率が頭ひとつリードしている。しかし、7歳以上の連対率や複勝率も決して負けてはおらず、あまり人気にならないぶん回収率は高い。基本的には若い馬が有利ながら、高齢馬も侮らないほうがいいレースといえそうだ。 前へ 1 2 次へ 1/2ページ