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越川優が行ったビーチ仕様への肉体改造
転向から3カ月、異例のスピードで順応中

経験を積み、修正を繰り返している最中

Vリーグ時代から越川の代名詞となってきたジャンプサーブだが、ビーチではフローターも多用する
Vリーグ時代から越川の代名詞となってきたジャンプサーブだが、ビーチではフローターも多用する【写真:アフロスポーツ】

 コートエンドの距離もインドアとは違う。それ以前に、高くトスを上げれば風に流されるので、トスの高さも考えなおさなければならない。流れた場合でも打てるテクニックを身に付けることも必要だ。サーブと同様にレシーブの技術も、トスの上げ方もインドア時代とは考え方を変えなければならなかった。まさにゼロからのスタートだった。


 公式戦初出場となった7月1日の「ジャパン・ビーチバレーボールツアー2017」第3戦、南あわじ大会の直後には、サーブについての戸惑いをこう説明していた。


「練習では他の選手よりスピードは出る。とはいえ、それがいいことかというと、ビーチバレー界ではそうではないんです。スピードが出て速いといっても、ボールも違うのでインドアに比べれば遅いでしょう。しかも相手は2人。同じところに、同じスピードで打ち込めれば効果はあるけれど、自分の状況もこれまでとは違いますからね。今の段階ではミスが多いのが現状です。もちろん、ミスをしないようレベルを上げていかなければいけないんですけれど……」


 そのミスの数も徐々に減り、第7戦ではフローターとの使い分けもするようになった。インドア時代の越川がそうであったように、現在は試合経験を積むごとに、ひとつずつ課題を洗い出し、修正を繰り返している最中である。

越川「ビーチバレーは2人だけどチーム」

現在は試合経験を積むごとに、ひとつずつ課題を洗い出し、修正を繰り返している
現在は試合経験を積むごとに、ひとつずつ課題を洗い出し、修正を繰り返している【坂本清】

 転向して3カ月、ビーチバレーならではの楽しさも徐々に分かりつつある。


 今大会でペアを組む長谷川とは、同じ年。「転向する前からビーチバレーの状況を教えてもらっていた」と、越川が熱望してコンビを組むようになった相手だ。


「どんなことでもしっかり本音で話せる。一緒に組む相手としては自分にとって一番プラスになる選手だと思います。世界のトップを目指してやっている人なので、目標も同じ。ビーチに転向して、南あわじ大会、CBVA(カリフォルニアビーチバレーボール協会主催の大会)、ポルトガルのワールドツアーと何試合かに出場する中で、自分たちもそうだけれど、戦う相手を見て、ビーチバレーは2人だけどチームなんだなと実感しています。


 本音でいろいろなことを話せる長谷川とともに試合に出て、もちろんビーチのことを教えてもらいながらですけれど、自分も疑問に思ったことは言って、しっかりと同じ方向を向けていると思います」


 越川は新しい競技人生で、順調なスタートを切ったと言えるだろう。9月2日からはジャパンツアーの第8戦が東京で開催される。


 33歳のベテランが、新しい舞台で日々、課題を克服していく姿に注目したい。

市川忍

フリーランスライター/「Number」(文藝春秋)、「Sportiva」(集英社)などで執筆。プロ野球、男子バレーボールを中心に活動中。

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