かつての甲子園の“怪物”が本領発揮!? ファンの支持も集中

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かつて甲子園の“怪物”と言われた楽天・安樂が夏場に本領発揮!? 前週の17日、好調・西武打線を7回零封し、楽天ファンの支持を集めた 【写真は共同】

 夏の甲子園が佳境を迎える中、プロ野球ペナントレースも各地で熱戦展開中。8月14日から8月20日までのプロ野球を振り返る。
 
 セ・リーグでは、首位の広島が再加速。ほかの2試合が雨で中止となった15日の阪神戦に勝利して優勝マジック「27」を再点灯させると、翌16日も勝利。続く東京ヤクルト戦でも4点差を覆す逆転劇を見せるなど2勝1敗とカード勝ち越しに成功し、マジックを「24」にまで減らした。2位の阪神は広島3連戦に負け越したが、続く中日戦に3連勝して先週は4勝2敗。激しさを増したのがAクラス争いで、4位・巨人が週末の3位・横浜DeNAとの3連戦で3連勝を飾り、ゲーム差を2にまで縮めた。一方、5位の中日は先週5戦全敗で今季ワーストの借金15。最下位のヤクルトは2勝3敗で、32試合を残してシーズンの負け越しが決まった。

 パ・リーグでは、首位戦線が大きく変化した。首位・福岡ソフトバンクが2連勝、2位・東北楽天が3連敗で迎えた18日からの首位攻防3連戦で、ソフトバンクが3連勝を飾ってゲーム差は一気に6.5にまで広がった。楽天は6連敗で今季最大の正念場。3位の埼玉西武は楽天戦3連勝の後の北海道日本ハム戦で1勝2敗と痛い負け越し。2位とは1.5ゲーム差も、首位とは8ゲーム差となった。22日からのソフトバンク3連戦が奇跡の逆転優勝へのラストチャンスになりそうだ。下位では北海道日本ハムが好調で先週は5勝1敗と白星先行。大谷翔平が先週6試合で打率5割9分1厘(22打数13安打)、2本塁打、8打点の大暴れを見せた。

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前週のトップ10

 さて、8月14日〜8月20日でもっともファンの支持を集めた選手は誰なのか? スポーツナビが運営するアプリ「スポナビ プロ野球速報」で実施している「みんなのMVP」。ユーザーが設定したお気に入りチームから勝敗に関係なく、各試合でもっとも活躍した選手に投票し、その試合のMVPを決める。両リーグ合わせての得票率週間トップ10は下記の通りとなった。

1位:8月17日 安樂 智大(楽) 87.8%
2位:8月17日 今永 昇太(D) 85.2%
3位:8月15日 丸 佳浩(広) 78.4%
4位:8月17日 西川 遥輝(日) 78.3%
5位:8月16日 福田 永将(中) 77.7%
6位:8月19日 多和田 真三郎(西)74.3%
6位:8月19日 千賀 滉大(ソ)74.3%
8位:8月20日 鳥谷 敬(神) 73.6%
9位:8月20日 山本 由伸(オ)72.5%
10位:8月18日 酒居 知史(ロ) 72.4%

3年目の右腕が雄星と白熱の投手戦

 得票率トップに立ったのは、楽天の3年目右腕、20歳の安樂智大。17日の西武戦で今季6度目の先発マウンドに上ると、力強いストレートとスライダーのコンビネーションで相手打線に的を絞らせず、菊池雄星との白熱の投手戦を展開。4回以降は毎回走者を背負ったが、ピンチでも堂々たるピッチングを続けて7回を7安打1四球3奪三振で無失点のまま降板した。チームがサヨナラ負けを喫して勝利にはつながらなかったが、2013年春の甲子園での延長13回232球の完投劇など、かつて“怪物”と呼ばれた大型右腕が、今季最高と言えるピッチングを披露。ファンからの支持を集めた。

 2位にはDeNAの今永昇太がランクイン。17日の中日戦で7回を6安打1四球7奪三振の好投を見せて、プロ2年目で初の2ケタ勝利達成。後半戦は5戦5勝の快進撃で、防御率もリーグ4位の2.50。ファンからの支持は絶大だ。

 続く3位に入ったのは、首位快走中の広島不動の3番打者・丸佳浩。15日の阪神戦で、初回に先制の18号3ランを放つと、4回にはタイムリーをマークして計4打点。他の3打席は四球を選んで全5打席で出塁するなど、チームの大勝および優勝マジック再点灯に大きく貢献した。

 その他では、満塁弾を放った日本ハム・西川遥輝、シーズン10号弾を放った中日・福田永将に続き、自身2試合連続の完封勝利を飾った西武の多和田真三郎がランクイン。2試合連続猛打賞で通算2000安打まで残り14本とした阪神・鳥谷敬、プロ初登板初先発で5回1失点の好投を披露したオリックス・山本由伸もトップ10入りを果たした。

 シーズンが残り40試合を切った中、熱い優勝争いと同時に、若手の成長による新たなスター誕生にも期待したい。

(テキスト:ベースボール・タイムズ)
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