新潟でロードクエストの圧巻パフォ再び? 重賞ウィナー9頭が参戦、関屋記念座談会

競馬専門紙「優馬」

意外な人気薄? 連勝中のアノ馬の取捨は

サマーマイル初戦・中京記念の勝ち馬ウインガニオン(撮影:日刊ゲンダイ) 【(C)競馬専門紙「優馬」】

小野智「その中京記念を勝ったウインガニオンですが、ハナを切らなくても勝てたという点では大きな収穫だったと思います。今回も同型馬が揃っていますが、モマれずに付いて行ければ心配はないはずですし、前走も期待十分で遠征した津村騎手は“想像以上に力を付けている”と、手応え十分の様子でした。走っても人気にならないのは、お買い得ですよね」

那谷「今までの取材では“単騎のマイペースで、展開が向かないと厳しい”と弱気だった西園師だけど、前走を勝ったことで“見た目は変わらないけど、デビュー時から30キロほど馬体も増えているし、力を付けているんだね”と、初めて地力強化を認めていたんだ。ただ、今回厄介なのがマルターズアポジーの存在。“前の馬を追いかけようとする面がある。最後の直線も中京より長いから”と、やっぱり弱気なんだよ。マルターズが離して逃げる形なら巧く折り合えると思うけど、そもそも中京記念と関屋記念では同じ左回りでも求められる適性が違うし、馬券になった中京記念組はいずれも5着以下に負けた馬だからな。俺は“押さえ”くらいの評価でいいと思うよ」

小野智「名前が挙がったついでにマルターズアポジー陣営のコメントを紹介しておきますが、前走については“テンから絡まれたので仕方ない”と。ただ、それも含めてここ2走が案外なので、距離を詰めてみようという意図での参戦です。“マイルでも速さ負けしないし、勝ったこともある距離だから心配ない”とは言うものの、新潟外回りでこの馬の競馬をしても、どこまでか、と言ったところだと思います」

坂倉「同型で同じく距離短縮となるマイネルハニーも、陣営は“マイルの距離は全く問題ない”と見ています。むしろ“コーナー4回の小回りコースも合うけど、スピードを生かせるワンターンのコースも合うかも”と、前向きでした。極端な上がりの勝負にならなければ、チャンスも十分あると思いますよ」

デスク「あと、誰も◎がいないのがちょっと意外なのがメートルダールだよ。前走などは着差以上の強さだったと思うけど」

小島「戸田師も前走については一言“順当勝ちだ”と、そして騎乗して2戦2勝となったデムーロ騎手についても“本当に上手に乗ってくれるよな”と言ってました。さらに、前走後は早くからここを目標にしていたので“調整がしやすかった”とも。予想以上に時計が速くなった最終追いについても“それだけデキがいいんだよ。ようやく子供っぽいところが抜けて大人になってきた”と、これまた取材の感触はかなり良かったですし、どこからでも競馬ができる馬ですから、◎ロードの相手筆頭の座は譲れませんね。って、誰も◎がいないのなら、僕が打てば良かったとすら思ってますが」

守屋「これまた久々が嫌われているのか、誰も◎がいないダノンプラチナにも可能性は十分あると思います。前走後はマイルCSに向かう予定や、年明けの東京新聞杯に向かうプランもあったんですが、体調面が整わずここまで復帰が遅れてしまったもので“トモの状態や爪の状態など、色々なところに弱さがある”と国枝師が話すように、5歳でもまだ11戦のキャリアしかないのもそのあたりの事情なんです。ただ、使う以上はある程度の仕上げと見ていいですし、厩舎の番頭格である佐藤助手も“少し立派に映るけど、輸送もあるしそこまで太くはない。以前はなかなか体が増えなかった馬だし、夏場でもシッカリ飼い葉を食べてヘコたれていないからね。使い込むよりフレッシュな状態のときのほうが走っているし、案外やれるのでは、と思っている”とのことでした。先行勢が揃った今回は、
展開も向きそうですよ」

デスク「あとは、ただ1頭の3歳馬、同じく唯一の牝馬の存在も気になるところだが」

細川「NHKマイルC以来となるオールザゴーは、陣営も“状態の良し悪しが判断しづらい”とのことで、大人しくなっているのか元気がないのかは、走ってみないとわからないという見方でしたね」

守屋「紅一点のウキヨノカゼは、前走のヴィクトリアマイルでは手応え良く4角まで運べたものの、直線入り口で前の馬が外に張ってきて、体勢を立て直す不利がありました。“そのときにトモを痛めてしまったようで、それでも外々を回って差を詰めてきたけどね”と菊沢師。その後は放牧に出し、牧場で治療に専念しましたが、今週の坂路の一番時計を馬なりで出せたように、仕上りについて師が満足そうな表情を浮かべていたのには納得できます。“夏は牝馬”の古い格言も頭をよぎりますし、差し脚比べなら牡馬相手でもヒケを取らないかもしれませんね」

木谷「僕の注目馬ですが、例によってここまで名前の挙がらない馬を。ドジャースに移籍したダルビッシュ投手が活躍してるので、メンバーで唯一転厩歴があるクラリティスカイでも狙ってみます。昨年の関屋記念だって上がり3Fは2番目の数字でしたし、ノリさんマジックでなんとかなりませんかね?」

デスク「鞍上のマジックだけで勝てるなら、年間1000勝くらいしちゃうぞ。って、そんなに乗れるのも幸くらいしかいないが……。昨年はヤングマンパワーでいい思いをさせて貰ったレースだけど、今年は違う馬で行こうか。守屋の言う古い格言でスマンが、ウキヨノカゼでかっぱいでやろうかと思ってるぞ」

2/2ページ

著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント