消耗戦に挑むアメリカ帰りのエピカリス 日本一堅い重賞レパードSの記者座談会

競馬専門紙「優馬」

怖いのは前走1000万V組? 注目のタガノ軍団の動向は

古馬混合の条件戦を連勝してきたテンザワールド(左) 【撮影:日刊ゲンダイ】

佐藤直「まあ、俺の見立てではエピカリスは8分の仕上り。それでアッサリ勝たれてしまっては諦めるしかないんだけども、逃げ・先行・差しで3頭を送り込むタガノ軍団の動向を考えても、楽な競馬にはならないはずだよな。ということもふまえて、自在性のあるテンザワールドを狙ってみたんだよ。好位で立ち回って、なおかつラストもしっかりと伸びた前走は、本格化を示す内容だったと思うぞ」

伊利「前走が同じ左回りの中京ダートで1000万条件を勝っていた馬は、過去4頭出走して、2・1・2・5着という好成績です。テンザワールドにはデータの裏付けもありますね」

守屋「これは2年前の話なんですけど、伊利君のデータとは微妙に違う“前走が6月以降の1000万を勝って挑んだ馬は4勝している”点に注目してカラパナビーチという馬を◎にしたんですが、5着止まりだったんですよ。昨年はこのパターンの出走馬がいなかったのでデータの積み重ねができなかったんですが、今年はテンザワールドスターストラックが該当していて、どちらかが勝ったら、来年以降もこのデータにすがろうかと」

武井「穴としてはスターストラックが面白い存在だと思いますよ。コーナー4回のダート戦に限れば4戦3勝で、唯一5着に敗れた5走前は馬群に包まれて脚を余したものでした。前走はハンデ戦だったとはいえ、4・8着馬がその後に1000万を勝ち上がっていますし、地力強化も明らかですね」

坂倉スターストラックの前走に付いては、栗田博も“ゴール前で一気に逃げ馬を捉えた脚に見どころがあったし、着差以上に強い内容だった”と評価していました。美浦に帰ってきてからも順調そのもので“休み明けだった前走よりも格段に良くなっている”のなら、期待できますね」

デスク「さっきも話に挙がったタガノ軍団の動向だが、まずレースを引っ張るのがタガノグルナになるんだろうな」

瀬古タガノグルナの前走は、逃げて上がりも最速という危なげのない勝ち方で、ダートも2戦2勝と底を見せていませんし、未知の魅力はありますね。ただ、今回は他にも強力な逃げ馬がいますから、控える形になってどうか、の不安があります。芝だったとはいえ、2走前は好位で運んで大きくは崩れなかったので、問題なく対応できる可能性はありますが、いずれにしろ楽な展開は望めない気がするので……」

坂倉「僕はタガノカトレアで勝負になるんじゃないかと見ています。2走前こそ、道中でモマれる形となってゴール前でもほとんど追えない不完全燃焼の一戦でしたが、前走のユニコーンSでは暴走気味の逃げ馬を追って直線では一旦先頭のシーンを作ったもので、5着とはいえ同じく好位を運んだ1番人気のリエノテソーロに先着したばかりか、前の組では唯一の掲示板確保は評価できると思いますよ。そういう厳しい流れの競馬を経験したことが、ここでは大きな強味となるはずです」

木谷「キャロット会員の端くれとしてはエピカリスに遠征費用を回収して貰いたいところですが、って、持ってる訳じゃありませんが……。とはいえ僕が気になってるのはタガノ3頭出しの中でも、ダート2戦2勝のタガノグルナですね。タガノがグルならタガノグルナ…、なんてどうしょうか?」

デスク「3頭まとめて“タガノクルナ”かもしれんが、俺も何か1頭は来そうな気がするんだよな。まぁ、一番可能性が高いのはタガノディグオだと思うけど…。あと、誰も名前を挙げてくれないので自分で言うが、“ダート替わりのルーラーシップ産駒”イブキも面白いと思うぞ」

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著者プロフィール

競馬専門紙「優馬」のスペシャル競馬サイト。トレセンや競馬場という現場で記者やトラックマン達が仕入れてきた生情報を元に、予想記事やコラム記事を掲載しています。さらに、競馬ファンのニーズに対しダイレクトに応えていくようなコンテンツも展開。

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