良血は忘れた頃に。トーセン。 「競馬巴投げ!第149回」1万円馬券勝負

乗峯栄一

わが写真コレクションを紹介

 いつものごとく、とりあえず、わが写真コレクション(などと言いつつ、つまり若干古い写真なのだが)の中から何頭か紹介する。

[写真1]はシャルール。昨年のエ女王杯週の撮影だ。昨年のクイーンSで2着に入って復活かという雰囲気だったが、その後また低迷期に入っている。札幌は強いようだが。

[写真2]はマキシマムドパリで、同じく昨年の女王杯週の撮影だ。女王杯のあと愛知杯、先月のマーメイドSと重賞を制覇している。勢いという意味ではナンバー1だろうが、札幌の重い芝はどうだろうかという雰囲気もある。

[写真3]は昨年桜花賞週のプロコスミアだ。前走函館でレコードタイムの逃げ切り勝ちをして、これをどうみるかだが、個人的感覚ではレコード勝ちの馬は「二走後を狙う」べきではないかと思う。まったくの経験則だが、レコード勝ち馬の連勝というのは案外少ない印象がある。

[写真4]は昨年秋華賞週のパールコードだ。その秋華賞でもヴィブロスの2着に来ているし、その後の重賞でも大崩れはない。実力馬だ。

[写真5]アドマイヤリード 【写真:乗峯栄一】

[写真5]は昨年桜花賞週のアドマイヤリード。前走のヴィクトリアマイルで待望のGI馬となったし、実績的にはメンバー中1位と言えるだろう。

◎トーセンビクトリー転戦地札幌で“女横綱”の走りを

 クイーンSは頭数こそ少ないが、NHKマイル馬アエロリットはいるし、ヴィクトリアマイル馬アドマイヤリードもいる。その他重賞馬も多いし、これはハイレベル激戦の札幌牝馬対決になった。

 そうそうたるメンバーを差し置いて(もちろん配当的妙味があるからだが)どうにも気になる馬がいる。トーセンビクトリーだ。多頭数の中山牝馬を堂々まん中から押さえ込んで勝ち、いよいよ良血開花かと思いきや、続く2戦を惨敗して、また人気を落としている。特に前走、マーメイドSの負け方はひどかった。

 しかし母親トゥザヴィクトリーという名牝も、案外右往左往している。初GIは5歳秋の女王杯だったし、一躍名前を挙げたドバイWC2着もダート転戦を試みたおかげだった。良血“トゥザ一族”は“気むら一族”でもある。

 トーセンには、前に行って、最後一瞬のバネを見せる潜在能力がある。中2戦の凡走を経て、転戦地札幌で、また中山牝馬の“女横綱”の走りを見せる予感がする。

 前回函館記念の甘い汁にすがって、今回も90点、節操なし馬券で行く。

 単勝(1)トーセンビクトリー千円。三連単軸(1)トーセンビクトリー、ヒモに(11)ノットフォーマル、(12)アドマイヤリード、(2)アエロリット、(6)マキシマムドパリ、(4)クインズミラーグロ、(8)クロコスミアの6頭。軸(1)、ヒモ(11)(12)(2)(6)(4)(8)の三連単マルチ、90点各百円。総計1万円勝負で行く。

乗峯栄一の1万円馬券勝負!2017夏の陣

<今週の1万円勝負(クイーンS)>
単勝(1)トーセンビクトリー×1,000円
3連単(1)トーセンビクトリー軸マルチ→(11)(12)(2)(6)(4)(8)[90点]×100円=9,000円

<先週の1万円勝負(函館記念)>
単勝(15)ヤマカツライデン×1,000円⇒ハズレ
3連単(15)ヤマカツライデン軸マルチ→(1)(6)(5)(10)(14)(12)[90点]×100円=9,000円
的中!(100円×9153.2倍)=91万5,320円(+90万6,320円

<前回までの収支>
−8,440円−1,000円+906,320円=+89万6,920円

3/3ページ

著者プロフィール

 1955年岡山県生まれ。文筆業。92年「奈良林さんのアドバイス」で「小説新潮」新人賞佳作受賞。98年「なにわ忠臣蔵伝説」で朝日新人文学賞受賞。92年より大阪スポニチで競馬コラム連載中で、そのせいで折あらば栗東トレセンに出向いている。著書に「なにわ忠臣蔵伝説」(朝日出版社)「いつかバラの花咲く馬券を」(アールズ出版)等。ブログ「乗峯栄一のトレセン・リポート」

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント