【W-1】イケメンが河野を破りGP初優勝 9.2横浜で王者・芦野のベルトへ挑戦

高木裕美

W-1 GP初優勝を飾った黒潮“イケメン”二郎。9.2横浜で芦野の王座へ挑戦 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 12日のWRESTLE−1「WRESTLE−1 TOUR 2017 SYMBOL」東京・後楽園ホール大会では、「WRESTLE− 1 GRAND PRIX 2017」を開催し、712人を動員。8選手参加の1DAYトーナメント決勝戦では、黒潮“イケメン”二郎が河野真幸を破り初優勝。9.2神奈川・横浜文化体育館大会でWRESTLE−1チャンピオンシップ王者・ 芦野祥太郎への挑戦権を獲得し、早くもリング上でにらみ合った。

会場の「イケメン」コールが後押し

1日3試合の間、常に「イケメン」コールが後押し 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 黒潮は今年1月、左ヒザ後十字靭帯損傷で4カ月間の欠場を強いられたが、5月に復帰。雑誌『Number』の「プロレス総選挙2017」では、そうそうたるメンバーが名を連ねる中で快挙ともいえる結果を残し、一躍時の人となった。その人気を証明するかのように、1日3試合の間、常に「イケメン」コールが後押ししていた。

ムーンサルトプレス2連発で、「フィニッシュ!」

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 黒潮は初戦でNEW ERAの土肥孝司との同門対決をスモールパッケージホールドによる丸め込みで制すると、準決勝では前人未到の3連覇を狙う征矢学のワイルドボンバーに耐え、フランケンシュタイナーで3カウントを奪取。総選挙の結果を追い風に、破竹の勢いで決勝へ躍り出た。

 迎え撃ったのは初代WRESTLE−1チャンピオンシップ王者でもある河野。河野は黒潮が爆弾を抱える左ヒザを容赦なく攻め立て、ストンピング、ドラゴンスクリューなどを見舞う。だが、黒潮も痛みをこらえ、スワントーンボム、回転十字架固め、腕ひしぎ逆十字固めなどを仕掛けていくが、河野の長い足がロープに届き、なかなか決めきれない。

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 だが、13分過ぎ、河野のダイビングニードロップをかわして自爆させると、さらにチョークスラムも切り返して腕十字固めで捕獲。これはロープに逃げられるも、ドロップキックから変形バスター、さらには怒とうのムーンサルトプレス2連発で、「フィニッシュ!」を決めた。

王者・芦野とリング上でにらみ合い

9.2横浜で挑戦が決まったW-1王者とガッチリ握手 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 大「イケメン」コールに祝福され、笑顔を見せた黒潮は、現王者の芦野とリング上でにらみ合った後に握手をかわすと、「9月2日、横浜文体、よろしくお願いします」と頭を下げてから、「オレ、あいつ、ぶっ潰す!」と高らかに宣言。最後は観客と共に「横浜文体観に来てくれるかな」「いいとも!」のかけ合いで締め、「ファンに愛されるチャンピオン」の誕生を予感させた。

NEW ERAに反旗を翻した児玉は芦野と合体 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 現WRESTLE−1チャンピオンシップ王者の芦野は、立花誠吾と組んで、児玉裕輔&タナカ岩石組と対戦。Pro−Wrestling ACE所属のタナカが、頭突きを軸としたガムシャラファイトで客席を沸かせるが、突然の児玉の裏切りで一転、場内はしらけムードに。

 児玉は奮闘するタナカにトラースキックを誤爆させたかと思いきや、不穏な笑みでリングを離れ、タナカを見殺しにし、さらに、試合終了のゴングが鳴るや、敗れたタナカの顔面を踏みつける暴挙に出た。NEW ERAの稲葉大樹、熊ゴロー、土肥孝司が救出に駆けつけると、芦野は「NEW ERAは解体する。これから児玉と一緒にやっていく」と3人で結託をアピール。稲葉を「おまえにはリーダーシップがない」と斬り捨て、NEW ERAに反旗を翻した。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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