七夕賞は二ケタ人気馬の激走を覚悟せよ SS×クロフネ産駒が波乱呼ぶ!?

JRA-VANデータラボ

1番人気がなかなか勝てない重賞

 今週は日曜日に七夕賞が行われる。夏の福島開催を飾る名物レースだ。1番人気がなかなか勝てない重賞として有名であり、それだけ難解な一戦であることがうかがえる。ハンデ戦らしく、例年波乱含みの傾向。過去10年で言えば、毎年のように二ケタ人気馬の激走がある。そんな穴馬を見つけることができれば、レース攻略に向けて大きな前進と言えるだろう。いつものように過去10年のデータを分析し、そのあたりを探ってみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

過去10年の七夕賞好走馬(中山開催の11年は除く)

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まずは過去10年の七夕賞で3着以内に好走した馬を調べた(表1参照)。中山で行われた2011年は除き、また2010年は3着が同着となっている。注目は人気面になるだろう。昨年3着に入ったオリオンザジャパンをはじめ、近年は毎年のように二ケタ人気馬が馬券に絡んでいる。元々難解なハンデ戦として有名なレースであり、やはりというべき傾向だ。3連系の馬券を買う場合には、このような穴馬の激走を見つけることが不可欠であり、馬連に絞っても無視はできない。この間、万馬券が4回も出ている。

七夕賞を10番人気以下で好走した馬

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 それではどんな馬が伏兵として馬券に絡んでいるのかを調べてみることにする。表2は10番人気以下で好走した馬の一覧。過去10年(2011年を除く)では7頭の馬が該当しており、ハンデは55キロ以下となっている。重いハンデ馬は実績馬となるので自然な傾向と言えるのだが、押さえておきたいポイントの一つだ。

 次はレース間隔。正直、大きな特徴はないのだが、あまりにも長い休み明けの馬はいない。アスカクリチャンやミストラルクルーズは2月の東京開催以来の実戦だったが、半年以内のローテーションだった。

 前走レースと着順はかなり重要。人気がないだけに、前走着順がいいケースはほとんどない。むしろ大敗している馬でも当たり前のように狙わないといけない。よって、今回とはかなり違う条件の方が狙いやすい。例えば、前走がダートであるとか、芝でも長距離であるとか短距離の方がいいだろう。順調に芝中距離を使われている方が、激変は期待しにくいと言えるからだ。

 あとは血統面に注目。近年激走を果たしたオリオンザジャパンとマデイラは、父がクロフネ、母父がサンデーサイレンスという血統。奇しくも同じ配合馬となった。あとは、ドモナラズ(父アフリート)とアスカクリチャン(父スターリングローズ)にも注目。スターリングローズはアフリートの仔であり、父系はかなり近い。また、アフリートはどちらかと言うとダート血統なのだが、芝のG1馬(プリモディーネ)も輩出している血統だ。ミストラルクルーズの父であるエルコンドルパサーも、芝とダート両方のG1馬を輩出。前述のクロフネは産駒ではなく、自分自身が芝・ダートのG1勝ち馬であった。

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