今季も外国人キングが誕生!? 注目のセ・パ本塁打王争いの行方
和製大砲減少の流れ
6月23日には3打席連続で本塁打を放ち、初の本塁打王に期待がかかる柳田 【写真は共同】
その中で注目したのが、日本人と外国人の本塁打王の数。同数1位も含めて両勢力の回数を比較すると、80年代はセ・リーグ(日本人7回、外国人5回)、パ・リーグ(日本人7回、外国人4回)と両リーグともに日本人優勢だったが、90年代はセ・リーグ(日本人7回、外国人3回)に対し、パ・リーグ(日本人1回、外国人9回)に助っ人砲の波が訪れた。
その後、中村剛也(埼玉西武)の存在もあり、パ・リーグでは00年以降は日本人打者が盛り返した(日本人12回、外国人7回)が、セ・リーグでは00年以降にペタジーニ(ヤクルト)、ウッズ(横浜)、ラミレス(ヤクルト&巨人)、ブランコ(中日)、そしてバレンティン、エルドレッドと外国人キングが次々と誕生(日本人7回、外国人12回)。助っ人砲の爆発と同時に、和製大砲の減少も目立つようになった。
両リーグ助っ人キングを防げるか
代わりに柳田とT−岡田が“奮発”しているが、仮に今季、両リーグともに外国人のみのキング誕生となれば、13年(セがバレンティン、パがアブレイユ)以来4年ぶり。00年代に入ってからを見ても、01年(セがペタジーニ、パがローズ)、03年(セがラミレスとウッズ、パがローズ)と合わせて18年間で4度目のことで、そうなれば日本人としては寂しい。「和製キング」を、やはり期待したい。
トリプルスリー男の柳田が、本塁打王としても名乗りを上げるか。それともT−岡田が10年以来7年ぶりのキング復活となるのか。もしくは赤ヘルの新4番・鈴木が“神”から“王”へと覚醒するか。現在10本塁打の筒香、山田の巻き返しも、決して不可能ではない。日本男児の底力を見せてもらいたい。
(三和直樹/ベースボール・タイムズ)