今季も外国人キングが誕生!? 注目のセ・パ本塁打王争いの行方

ベースボール・タイムズ

6試合連続本塁打などの活躍でセ・リーグの本塁打王争いをリードするゲレーロ 【写真は共同】

 数あるタイトルの中で、最も『キング』の冠に相応しいのが、今も昔も本塁打王であろう。昨季は筒香嘉智(横浜DeNA)が44本、レアード(北海道日本ハム)が39本で、ともに初の本塁打王に輝いた。さて、シーズンの半分を迎えようとしている今季はどうだろうか。

21本中18本の“ミスターソロ”

 まずはセ・リーグ。6月29日終了時点でトップに立っているのは、今季新加入のゲレーロ(中日)だ。キューバ出身の30歳。開幕直後は不振にあえいで4月終了時点で2本塁打のみだったが、5月に入って急上昇して28日から6月3日にかけて6試合連続の計7本塁打の固め打ちを披露。5月に計10本塁打、6月もここまで9本塁打を放ち、計21本塁打で本塁打王争いの先頭に躍り出ている。21本のうちソロアーチが18本という“ミスターソロ”ぶりで、自身が本塁打を打ってもチームは9勝11敗と負け越しているが、それでも間違いなく21本だ。

 2位には17本塁打でエルドレッド(広島)が追う。こちらは来日6年目。2014年に37本塁打を放って本塁打王に輝いており、3年ぶり2度目のキング襲名へ向けて好位置に付けている。今季は4月の4本塁打から、5月に9本塁打と爆発。6月は4本塁打とややおとなしかったが、夏場を迎えてどこまで量産体制に入れるか。過去2年は故障離脱が響いただけに、肉体的なケア、コンディションも重要になってくる。

 3位には16本でロペス(DeNA)が付け、鈴木誠也(広島)も15本で追い上げを図っているが、現状ではゲレーロが頭一つ抜けている状況。新外国人が避けて通れないスランプはすでに開幕直後に経験しており、その壁を乗り越えての21本は、今後のさらなる量産を予感させる。

4戦連発のデスパイネ&1試合3発の柳田

 一方のパ・リーグは大混戦だ。6月29日終了時点で、柳田悠岐とデスパイネ(ともに福岡ソフトバンク)の2人が19本塁打でトップタイ。2本差の17本塁打でT−岡田(オリックス)、ペゲーロ(東北楽天)の2人が付け、さらに16本塁打でレアード(日本ハム)が追いかける形となっている。

 最初に爆発したのはペゲーロだった。開幕弾からほぼ2試合に1発ペースでアーチを重ね、4月22日の開幕16試合を終えた時点で7本塁打をマーク。しかしその後はペースを落とし、その間に昨季本塁打王のレアードが量産体制に入って5月13日に一番乗りで今季10号に到達。その後、5月末にデスパイネが4試合連発弾でトップに躍り出たが、故障離脱でトーンダウン。代わりに柳田が6月に入って爆発し、23日の西武戦(ヤフオクドーム)で3打席連発弾を放って一気にトップに並んだ。

 そして6月27日に柳田が今季19本目の本塁打を放てば、翌28日にはリーグ戦再開とともに戦列復帰を果たしたデスパイネも19号アーチ。今後も彼らを中心とした本塁打王争いが繰り広げられることは間違いない。

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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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