【DDT】遠藤が8.20両国メインでKO-D挑戦権獲得 ディーノ、クーデター失敗も両国で高木と一騎打ち

高木裕美

決勝でHARASHIMAを破り「KING OF DDT」初優勝を飾った遠藤哲哉が両国でKO-D王座挑戦権を獲得 【写真:前島康人】

 25日のDDTプロレスリング「KING OF DDT 2017 FINAL ROUND」東京・後楽園ホール大会では、満員となる1332人を動員した。「KING OF DDT」決勝戦では、遠藤哲哉がHARASHIMAを破り初優勝。8.20東京・両国国技館大会のメインイベントで、KO−D無差別級王座に挑戦することが決定した。

決勝は遠藤vsHARASHIMA

【写真:前島康人】

 遠藤は準決勝戦で彰人と対戦した際に、徹底したヒザ攻めに苦しめられながらも辛くも逆転勝利。一方、HARASHIMAは入江茂弘から秒殺勝利しており、両者は対照的なコンディションで決勝戦を迎えた。
 HARASHIMAは開始早々、ためらいなくヒザ攻めに出ると、アキレス腱固め、足4の字固めで攻め立て、15分には雪崩式リバースフランケンシュタイナーから蒼魔刀が炸裂。

【写真:前島康人】

 だが、遠藤はロープをつかんで窮地をしのぐと、コーナーからのテツヤインザスカイwith Diamondsで形勢逆転。張り手の応酬で覚醒した遠藤が、後頭部への掟破りの逆蒼魔刀から、トーチャーラックボム、シューティングスタープレスとたたみかけて、3カウントを奪い取った。

両国のメインでで“宿命のライバル”と

【写真:前島康人】

 DAMNAITONのボスである“カリスマ”佐々木大輔から、「オレはいつ死んでもいいと思ったきたけど、おまえが両国でKO−Dのベルトを巻くのを見るまでは死ねない」と熱いエールを受けた遠藤は、「名前は出さないけど、オレは両国のメインに立つことを決めたぞ」と、宿命のライバルである、特定の人物を思い浮かべながら覚悟を語り、必ず対角線に立つよう、メッセージを送った。

竹下vsベイリーの勝者に石井が挑戦表明

【写真:前島康人】

 4.29後楽園では、遠藤と60分時間切れ引き分けとなる死闘を繰り広げ、KO−D無差別級王座を死守した現王者の竹下幸之介はこの日、ディエゴと組んで、マイク・ベイリー&樋口和貞組と対戦。7.2新宿でタイトルを争うベイリーと激しい前哨戦を繰り広げた。

 ベイリーは開始直後に強烈なハイキックでディエゴをKO。ダウンしたディエゴの右手をつかみ、竹下とタッチをさせる“温情”を見せると、竹下にダブルニードロップ、その場飛び式のシューティングスタープレス。竹下もブルーサンダーで反撃に出るが、実質2対1の状況に防戦一方。ディエゴはようやく息を吹き返すも、劣勢をはね返せないまま、樋口のカナディアンバックブリーカー&ベイリーのアルティマウェポンによる合体攻撃にディエゴが撃沈した。

【写真:前島康人】

 試合後、直前にいつでもどこでも挑戦権を獲得した石井慧介が現れ、竹下とベイリーに対し、7.23後楽園大会での王座挑戦を表明。「どっちが来ても、自分は負ける気がしない」とベルト奪取を誓った石井に対し、竹下は「両国のメインで対角線に立つのは僕しかいない。全員ぶっ倒して、僕がチャンピオンでいます」と、両国までベルトを守り抜くと宣言した。

ディーノ&ササダンゴ&大家が謀反

【写真:前島康人】

 プロレス版「本能寺の変」1対3ハンディキャップマッチでは、“織田信長”と化した大社長・高木三四郎に対し、男色ディーノ&スーパー・ササダンゴ・マシン&大家健組が反乱を企て総攻撃。
 クーデターを起こした大家は「F●CK」と書かれた帽子で、某アイドルグループばりのメッセージを送るも、炎のスピアーはことごとく味方に誤爆。試合中、ヒラタコレクションA.T.の乱入や、レフェリングを拒否した松井レフェリー、木曽レフェリー、鶴見亜門GMによる謀反などにあいながらも、大鷲透のアシストにより、高木がササダンゴをシットダウンひまわりボムで沈め、苦境を乗り切って勝利をつかんだ。

【写真:前島康人】

 だが、試合後、ディーノが「私のクーデターは終わってない。DDT20年、いろいろあったけど、最近のDDTに思うことがある。シングルを要求する」と高木に一騎打ちを要求。「DDT20年間の歴史に必ず刻まれる、史上最大のクーデター」を予告するディーノからの突き上げに、高木も覚悟を持って応え、両国での両者のシングルマッチが決定した。

酒呑童子が6人タッグ王座奪回

【写真:前島康人】

 KO−D6人タッグ選手権試合では、KUDO&坂口征夫&高梨将弘の酒呑童子が、大石真翔&勝俣瞬馬&MAOのNωAを破り、王座返り咲き。NωAは得意のハイスピード攻撃で主導権を握るも、大石がつかまり、KUDOのスピンキック、坂口のエプロンPKから高梨がタカタニックで粉砕。
 敗れたNωAは、29日に東京・赤羽のライブハウス「エナブ」で開催される、酒呑童子によるファンクラブイベントで前説を務めることが決定。また、8.20両国大会では、酒呑童子にディック東郷&ヤス・ウラノ&アントーニオ本多組が挑戦することも発表された。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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