キタサンブラックにデータの死角 宝塚記念逆転候補はシャケトラだ!

JRA-VANデータラボ

「春の古馬三冠」馬は誕生するか

 今週は阪神競馬場で、春のグランプリ・宝塚記念が行われる。大阪杯がG1に昇格した今年は、その大阪杯と春の天皇賞を連勝したキタサンブラックが出走を予定しており、断然の1番人気が予想される。果たして「春の古馬三冠」馬がいきなり誕生するのか、それともライバルが意地を見せるのか。データから分析したい。データの分析には、JRA-VAN Data Lab.とTarget frontier JV、馬天楼 for データde出〜たを利用した。

人気別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 過去10年、1番人気は連対率60.0%、複勝率80.0%と安定した成績。ただ勝率は20.0%にとどまり、優勝馬は8番人気まで出ている。また、人気薄の2〜3着も多く、特に8番人気以下の好走馬7頭中5頭は14年以降の近3年から。今年は登録馬が11頭と少ないが、12頭立てだった14年には1→9→8→12→6番人気と、勝ち馬以外は穴馬が掲示板を占めた例もあり、頭数が少ないからといって波乱度が低いと考えるのは危険だ。

性齢別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 牡・セン馬の性齢別では、4歳から6歳まで好走馬は分散しており、7歳以上は好走なし。また、過去5年にかぎると、6歳馬の好走は14年2着のカレンミロティック1頭のみで、15年には1番人気のゴールドシップが15着。昨年も、連覇を狙ったラブリーデイが、上位3頭からはやや離れた4着に敗退した。こうした近年の傾向も踏まえると、4〜5歳馬が中心になる。そして牝馬は計【1.3.3.11】で複勝率38.9%。表1で触れた近3年、8番人気以下の好走馬5頭中4頭を牝馬が占めており、特に穴党なら注目を欠かせない。

枠番・脚質別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 枠番別では、8枠が10年で5勝の好成績。この10年のうち、11年までは開催4日目に行われていたが、12年以降の5年間は8日目に行われており、その過去5年の優勝馬はすべて6枠から外から出ている。中〜内を引いても2〜3着の可能性は残されるが、まず勝ち馬は外めの枠を引いた馬から検討すると良さそうだ。

 一方脚質は、先行した馬の連対が多く、過去10年では連対率26.2%、過去5年でも連対馬10頭中6頭を占める。ただ、昨年は3コーナー10番手のマリアライト、ドゥラメンテのワンツー決着。一昨年は先行したラブリーデイを、道中最後方近くからデニムアンドルビーが追い詰めており、先行型ばかりにこだわる必要性も薄そうだ。

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