混戦・安田記念は今年も万馬券必至!? 荒れるマイルGI、データが語る高配使者

JRA-VANデータラボ

毎年8番人気以下の伏兵が3着以内に

 日本ダービーが終わり、東京競馬場5週連続G1のトリを飾るのは春のマイル王決定戦・安田記念。昨年は8番人気ロゴタイプが1番人気モーリスを寄せ付けず、逃げ切り勝ちを決めた。毎年8番人気以下の伏兵が3着以内に入っており、波乱傾向が強い一戦となっている。今回は過去10年の安田記念のデータから好走馬の特徴ならびに今回激走が期待できそうな穴馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

安田記念の人気別成績(2007年以降の近10年)

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まず表1は安田記念過去10年の人気別成績。1番人気馬は一昨年のモーリスら最多の4勝をあげている。昨年のモーリスは2着で、近4年は続けて連対している。2番人気馬は12年ストロングリターンら3勝をあげているが、近4年はいずれも4着以下に敗れている。以下、8番人気馬が昨年のロゴタイプら2勝、9番人気馬は11年リアルインパクトの1勝。

 勝ち馬以上に2着馬・3着馬は下位人気まで幅広く分布しており、特に3着馬は9番人気以下の人気薄が過半数の7頭と多く激走している。昨年8番人気1着のロゴタイプら毎年8番人気以下の伏兵が1頭は激走しているのが大きな特徴といえるだろう。

 配当面では馬連での万馬券が10年・11年・14年の3回。3連単で10万円以上となったのは昨年を含めて7回と過半数を占めている。昨年は12頭と出走数が少なかったが、今年はフルゲート18頭となりそうで、波乱の目がかなりありそうだ。

安田記念出走馬の所属別成績(2007年以降の近10年)

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 続いて表2は所属別成績。出走数は栗東所属の関西馬が多いものの、美浦所属の関東馬が一昨年のモーリス、昨年のロゴタイプら過半数の6勝をあげている。関東馬の中でも堀厩舎の管理馬は【3.2.1.5】と非常に好成績をあげているが、今年は出走予定馬がいない。

 関西馬は14年ジャスタウェイら4勝も、2・3着が7回ずつと多い。昨年は3着馬フィエロが該当しており、11年を除いて毎年1頭は3着以内に入っている。関東馬の3着以内馬がすべて9番人気以内なのに対し、関西馬は10番人気以下の穴馬が7頭も激走している。

「穴は関西馬から」というのは頭に入れておきたい。

 なお、海外馬は20頭来日して、08年香港馬アルマダの2着1回のみ。ただし、上位人気に推されることは少なく、アルマダは5番人気での好走だった。外国馬で5番人気以内に推されたのは5頭で、【0.1.0.4】。今回は前走香港・チャンピオンズMの連対馬2頭が遠征してきており、上位人気に推されるようなら面白い存在となりそうだ。

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