新人アロンソが挑む栄光への500マイル 今宮純のザ・ショウダウン

F1速報

F1王者の参戦に大きな刺激

アンドレッティのチームメイトとミーティングを行うアロンソ 【LAT】

 フリー走行から予選になるとターボ・ブースト圧が“10KPA"上げられ、30馬力(推定)パワーアップした仕様で競う。いまのF1に置き換えるなら、Q3になるとメルセデスが“フルパワー・モード"にすることに近い(かもしれない)。

 ホンダもシボレーもこれは同じ条件だが今年の流れからは、ホンダ勢が予選上位を占めたのに対しシボレー勢はレース・モードだと対等に近く、単独走行(トーイングなし)のペースは良好。予選後の22日フリー走行にニュー・エンジンを投入したシボレー系チームもある。

 昨年ポールポジションのジェームズ・ヒンチクリフ(ホンダ)は230.760mph、それをディクソンが232.164mphで更新。5位のアロンソも超えた。21年ぶりのスピードアップが著しい今年、F1王者がルーキーとして挑戦してきたことがインディのドライバーたちに刺激(ショック)をもたらしたのは確かだ。

挑む価値がある世界3大レース

F1スペインGPから不眠不休のスケジュールでインディ500に挑むアロンソ 【LAT】

 100回大会では新人ロッシがアンドレッティ・チームとともに、予選11位から“8回ストップ戦略"を遂行。メンバーからアシストされ、燃費ぎりぎりでファイナルラップを4.4975秒差で勝ちとった。

 僕はメインスタンドにいたが周りの観客は、「ロッシって誰? そうか、マノーF1から来たルーキーなのか!」と大騒ぎ。第100回記念大会でシボレーを破り日本のホンダが1-2、F1から来た無名ルーキーがアメリカン・ドリームを叶えたのだ。

 真のレーサーならは『世界3大レース』のひとつには挑むだけの価値がある――大観衆40万人の中で思いを新たにした。

 きっと彼も2列目グリッドからスタートするとき、今まで見たことがない光景に武者震いするのではないか。栄光への500マイル、最後まで気を付けてアロンソ……。

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