ヴィクトリアマイルは種牡馬で買え! 過去10年の好走馬から見えてきた血統傾向

JRA-VANデータラボ

結論

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 それでは今年のヴィクトリアマイルを展望していく。出走予定馬は表3の通り。

 まず種牡馬に注目すると、出走予定馬の大半がサンデーサイレンス系という構成。決してめずらしいことではないが、簡単には絞りにくい。最大の注目となるフジキセキ産駒が今年は不在であり、ディープインパクト産駒に注目せざるを得ない。該当馬はジュールポレール、スマートレイアー、ミッキークイーン、リーサルウェポンの4頭。そのうち実績最上位はミッキークイーン。G1・2勝馬であり、昨年のヴィクトリアマイルでは2着。すでに今回のレースで好走しており、同レースの傾向にピッタリと合致する。前走は阪神牝馬Sで1着と、臨戦過程の面でも申し分ない。よって、最有力候補として推奨する。

 その他のディープインパクト産駒ではリーサルウェポンとジュールポレールは実績的に格下。スマートレイアーは重賞勝ちの実績もあり、G1では秋華賞2着の実績がある。ただ、ヴィクトリアマイルはすでに3回出走していながら、好走実績がない。同一馬が複数回好走しやすいレースなので、逆に買いにくいタイプであると言える。

 別のサンデーサイレンス系では、アスカビレンウキヨノカゼが気になる。前者がブラックタイド、後者がオンファイア産駒だが、ディープインパクトとは全兄弟という血統。そしてともに前走は1着。ウキヨノカゼには過去にスプリンターズS3着という実績もある。ダイワメジャー産駒だが、ソルヴェイグにもスプリンターズS3着の実績がある。

 別の系統からはアットザシーサイドレッツゴードンキ。ともにキングカメハメハ産駒でこのレースに実績がある。そして前者は前走阪神牝馬8着だが、過去に桜花賞3着の実績。後者は人気になるだろうが、実績は十分だ。ミッキークイーンを中心に、このあたりを相手候補として考えてみたい。

文:小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。

2/2ページ

著者プロフィール

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント