今年も荒れる!? 波乱傾向のNHKマイルC データから激走穴馬をピックアップ

JRA-VANデータラボ

毎年のように2ケタ人気馬が好走

 5月に入り、今週から東京競馬場で5週連続GIが行われる。その第一弾は3歳マイル王決定戦のNHKマイルカップ。昨年は1番人気に推された牝馬のメジャーエンブレムが優勝したものの、3着には12番人気レインボーラインが激走。毎年のように2ケタ人気馬が好走しており、波乱傾向が強い一戦としても知られている。今回は混戦ムード漂うNHKマイルカップにスポットを当て、2012年以降の近5年のデータから好走馬ならびに激走した穴馬の特徴を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

NHKマイルC近5年の上位3着以内馬一覧

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まず表1はNHKマイルカップ近5年の上位3着以内馬一覧。近5年すべて良馬場で行われ、勝ち時計は1分32秒7〜34秒5と年によって大きく違う。今年も良馬場なら昨年のように前半1000m57秒台で入れば1分32秒台の決着となり、平均〜スローに落ち着けば1分33秒〜34秒台となりそうだ。

 上がり3ハロンを見ると、昨年1着メジャーエンブレム以外はすべて33秒7〜34秒台の速い脚を使っている。12年・14年・昨年は逃げ切り勝ちとなっているが、それでも4コーナー9番手以降の差し・追い込み馬が毎年馬券に絡んでいる。単純な「行った行った」はなく、速い上がりを繰り出せる馬が上位に入る東京コースらしい傾向を示している。

 また人気面では1番人気馬が【3.0.0.2】で昨年のメジャーエンブレムら3勝。これら3頭はすべて逃げ切り勝ちだった。また、一昨年を除いて毎年10番人気以下の伏兵が激走していることが大きな特徴だ。13年は10番人気マイネルホウオウが勝利し、3連単123万5600円の大波乱。14年は1番人気が勝利したにもかかわらず、ヒモ荒れとなって3連単68万4020円の波乱となっている。近2年は堅めの決着となっているものの、異なる路線から初めて対戦するケースが多く、混戦となって人気薄の激走が目立っている

NHKマイルC出走馬の所属別成績(過去5年)

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は出走馬の所属別成績。関東馬が昨年のメジャーエンブレムら2勝をあげ、連対率・複勝率ともに関西馬を上回っている。ただし、関東馬の3着以内馬8頭のうち、13年の1〜3着馬を除く5頭はいずれも4番人気以内と上位人気馬が好走していた。

 対して、関西馬は3着以内馬7頭のうち、過半数の4頭が10番人気以下の人気薄だった。複勝率でも100%を大きく超えており、穴馬が激走する傾向が強い。

NHKマイルCの枠番別成績(過去5年)

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は枠番別成績。勝ち馬5頭は内寄りから中央の2〜5枠に集中している。逆に外目の6〜8枠からは勝ち馬が出ておらず、連対率も低い。特に7枠からは3着以内馬が1頭も出ていなかった。

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