WBCの影響はある!? 開幕1カ月、出場選手の成績を振り返る
坂本はWBCの勢いそのままセ・リーグ3位の打率を残している 【写真は共同】
≪打者≫打率3割超は4選手のみ
【表1】WBC参加選手の打撃成績 【ベースボール・タイムズ】
その一方、それ以外の選手は打率2割台で、助っ人勢も含めて低打率に苦しむ選手も多い。筒香嘉智(横浜DeNA)は打率こそ2割7分5厘に上げてきたが、本塁打は4月27日に放った1本のみ。
WBCでラッキーボーイとなった小林誠司(巨人)は、魔法が解けたようにすっかり元通り。打率は規定打席に達している打者では最低の1割5分3厘と低迷している。
深刻なのは、中田翔(北海道日本ハム)、松田宣浩(ソフトバンク)、山田哲人(東京ヤクルト)の3人。中田はケガで離脱した影響があり、松田も4月30日にようやく今季1号弾を放って復活を宣言したが、成績上はまだまだ「後遺症」の真っ只中だ。
WBC大会中の成績と並べてみると、WBCで多くの打点、本塁打をマークした選手が低迷している傾向にある。技術的な狂いもあるだろうが、国を背負った戦いの中で高い集中力を発揮した分、一時的に“燃え尽きた”という指摘も当てはまる。坂本を除く打率3割超えの3人(内川、秋山、鈴木)はWBCでは控え組の扱いで出番が少なかったことで“消耗していない”という点も、やはり見逃せない。