FC東京の大久保嘉人がクラシコを語る 「日本は戦う姿勢やずる賢さを学ぶべき」
大久保はカンプ・ノウでもプレーした 【Getty Images】
やはり、前線の3人はすごいですが、好きなのはイスコですね。彼のドリブルやセンスが最高なので、見ていて楽しい。まだ若いし、常に自信を持ってプレーしていますね。
――イスコはレギュラーポジションを取れない中で、結果を残しています。やはりポジション争いはチームにとって大事ですか?
もちろんです。ポジション争いに敗れた選手は悔しいだろうし、その中でイスコもそうですけれど、試合に出た時に活躍して、悔しさをぶつけてチャンスをモノにするところも、またいい選手だと思います。
――その他に注目選手はいますか?
あとは(ギャレス・)ベイル。クラシコでも、あのスピードでかき回すと思います。スペースがあれば、どこまでもいきますし……。あのスピードは反則。そしてスピードの使い方がうまい。人もうまく使って抜け出したりする能力が非常に優れていると思います。
――同じシーズンの第24節、今度はカンプ・ノウのバルセロナ戦でプレーしました。
あそこも雰囲気がすごかった。観客も満員ですし、かっこいいというか、以前からテレビでも見ていたので、すごいなと思いました。
――カルレス・プジョルら世界レベルのDFを相手にどうやって戦ったのでしょうか?
スピードでは絶対に自分の方が速いと思う反面、スライディングなどはバルセロナが非常にうまいので、それに引っかからないように気をつけました。一発で刈りにきますし、それに引っかからないようにというのを意識して、あとはどんどん仕掛けようと思っていました。
――左サイドからカットインしたシーンが印象に残っています。
あれはプジョルが来たと思って抜いたつもりでしたが、後方からのスライディングに引っかかってしまった。あのプレーでスネ当てが半分に割れました。スネ当てが割れたのは初めてで、あとにも先にもこの時だけです。完璧に入ったので、もしスネ当てをしてなかったら骨が折れていました。でも、プジョルに削られたということで、いい思い出になっています(笑)。
激しく気持ちが伝わる試合こそ、Jリーグと日本代表が強くなる
クラシコについて、大久保は「本当の戦いというか、気持ちが全然違う」と語る 【写真:なかしまだいすけ/アフロ】
世界中でテレビ放映されますし、あの雰囲気はテレビからでも感じられます。この試合に懸ける選手の闘志は比べものにならない。絶対やらせないところはファウルで削ってでも、ケガをしてでもいきますし、本当の戦いというか、気持ちが全然違います。
――日本が強くなるにはそういった部分が必要でしょうか?
絶対に必要だと思います。日本は周りの目を気にしますから、そういったプレーで何か言われるんじゃないか、批判されるんじゃないかと気にしてしまう。そこはもったいないと思います。海外の選手はそんなことは関係なく、自分の人生を懸けてやっています。だから、見ている方にも伝わってきますし、面白くて、応援したくなって、毎年見たくなるのだと思います。
――このクラシコから日本のサッカー、そしてJリーグが学ぶべきことは?
戦う姿勢だったり、ずる賢さだったり、まだ日本にないところです。そういうところを見て、選手1人1人が取り入れていかないと、Jリーグ全体も変わっていかない。周囲の目を気にせずに、いろいろと盗んで、自分のモノにしてもらいたいと思います。
国内リーグが激しく、気持ちが伝わってくる試合をすれば、間違いなくいい選手がどんどん出てくると思います。周りを気にしてできないのであれば、そこまでの国だと思いますし、そうなってほしくないので、自分がやってやろうという気持ちです。1人では批判されるばかりですが、それでも続けていきたいですね。
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