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スワンソンが“マクレガーの刺客”を迎え撃つ
「チェ・ドゥホ戦を越える試合をお見せする」
“マクレガーの刺客”ロボフを迎え撃つスワンソン(左)
“マクレガーの刺客”ロボフを迎え撃つスワンソン(左)【(c)Zuffa.LLC/(c)gettyimages】

 日本時間4月23日(日)に開催されるUFCファイトナイト・ナッシュビルのメインイベントでは、フェザー級ランキング4位のカブ・スワンソン(米国)が、“コナー・マクレガーの刺客”アルテム・ロボフ(ロシア)と対戦する。スワンソンは前回、「UFC 206」(2016年12月)で“コリアン・スーパーボーイ”ことチェ・ドゥホにユナニマス判定勝ちを収めている。

 この試合はUFC会長のデイナ・ホワイトが自身の『Twitter(ツイッター)』で「ファイト・オブ・ザ・イヤー」だと絶賛し、UFC公式サイトでも“コナー・マクレガー対ネイト・ディアズ2”を抑えてスワンソン対チェ戦を“2016年最高試合”の第1位に選出したほどの、ハイレベルかつハイペースな名勝負だった。


敗戦を肥やしに進化を続けるスワンソン

 スワンソンは強烈な打撃を武器に2012年から6連勝を記録し、タイトルコンテンダーの一角に食い込んだ。しかし、2014年にフランキー・エドガーに作戦負け、2015年にはマックス・ホロウェイにアゴの骨を折られて一本負けと連敗を喫して勢いに急ブレーキがかかる。


「カブと打ち合える選手など誰もいない、とみんなに言われてすっかりその気になっていた。だから、打撃戦の方がリスクが少ないと思って、柔術は棚ざらしにしていた。そうしたら戦い方から徐々にクリエイティビティが失われていったんだ」とスワンソンは振り返る。


 ホロウェイ戦以降、スワンソンは1年間試合を離れ、ケガを癒やしながら、これからどのように戦っていくのかを考えたのだという。


「連敗中には、自分よりも稼いでいる選手や、簡単な試合を選んでいる選手を疎ましく思うこともあったけれど、やがてそのような考えは封印して、これから自分がどうしていくのかを考えることに気持ちを集中させた。だって人生、手持ちのコマで何とかしていくしかないじゃないか。いつか引退したときに、ああすれば良かったとか、こうしたかったのに周囲に止められたとか、そういう言い訳はしたくなかった。だから、与えられたチャンスでベストを尽くしていこうと考えるようになったんだ」


「戦い方についても、クリエイティブでいてしかも爆発的でもあるスタイルを研究した。全局面で自分を改善し、自由に戦い、自信を持てるよう、自分を進化させている」

チェ・ドゥホ戦は「2016年最高試合」第1位に

チェ・ドゥホとの激闘は「2016年最高試合」第1位に選出
チェ・ドゥホとの激闘は「2016年最高試合」第1位に選出【(c)Zuffa.LLC/(c)gettyimages】

 激闘となったチェ・ドゥホ戦についてスワンソンは、「ホロウェイ戦での黒星を思い出すような、とても厳しい試合だった」と振り返りながらも、進化した姿を披露できたことに満足していると語っている。


「自信はあった。でも脳裏には常に、自分のパフォーマンスが落ち始めたら、引退すべきだという考えは持っている。もうMMAを13年も続けてきているし、ケガもある。トップレベルでの試合ができないようであれば、これ以上身体にダメージを負うことは無用だと思っているんだ。だから、自分のスキルを披露できたことはとてもうれしいよ」


「今回の試合のテーマも、いいパフォーマンスを発揮することに尽きる。前回の試合を越えるものをお見せする。前回の相手とは全く違うタイプだけど、ロボフも基本はスタンドの選手だろうから、いい試合になると思うよ」と語るスワンソン。勝てば連敗からの復活後4連勝となり、タイトル戦線への復帰も期待される。

ロボフ「俺はタップアウトしたことがない」

前戦では石原“夜叉坊”を下しているロボフ
前戦では石原“夜叉坊”を下しているロボフ【(c)Zuffa.LLC/(c)gettyimages】

 14歳の頃にロシアからアイルランドに移住したロボフは、移住後すぐにSBGあイルランドに参画したベテランだ。コナー・マクレガーとは同門になる。UFC入りのきっかけは、2015年のTUF(ジ・アルティメット・ファイター)シーズン22。ロボフは合宿所入りをかけた予選で敗退してしまったものの、その戦いぶりに感銘を受けたデイナ・ホワイトの推薦もあり、敗者復活でチーム・マクレガーの一員に迎えられ、結局、決勝戦にまで進出したのだった。“ザ・ロシアン・ハンマー”ことロボフの前戦はUFCファイトナイト・ベルファスト(2016年11月)で石原“夜叉坊”暉仁を下している。


 MMA戦績14勝12敗1分1ノーコンテストのロボフは、自らの格闘哲学を次のように語る。


「自分の戦績を底上げしようとしたことはないし、試合を断ったこともない。マッチメーカーからオファーが来れば、自分の返信は常に“Yes(イエス)”の一言だけだ。俺にとって試合は戦争と同じなんだ。敵が玄関先までやってきているのに、“明日にしてくれるか”とか、“まずは8週間の合宿を張ってからだ”なんていう返事はあり得ない。すぐに戦わなければならない。いつもそう思って過ごしている」


「俺はタップアウトしたことがない。チョークで失神させられたことも、腕を折られたこともあるけれど、自分からタップをしたことはない。こんなことを続けていたら、明日には歩けなくなってしまうかもしれないし、これで最後の試合になってしまうかもしれないが、それならうんといい試合にしてやろうじゃないか」


「格闘技が好きなんだ。ケージの中でパンチを振り回す以上にステキな土曜日の過ごし方などあるものか。ビッグステージであろうと、客が5人しかいなかろうと、俺には関係ない」


 メインイベントのスワンソン対ロボフ戦が、瞬(まばた)き厳禁の大打撃戦になることは請け合いだ。

人気者アイアキンタ、サンチェスも出場

 この大会にはこの他、アル・アイアキンタ(米国)が待望の復帰戦で、ベテランのアクションヒーロー、ディエゴ・サンチェス(米国)を迎え撃つ。命を削るような熱戦を持ち味とする両者の対決はまさに激アツだ。ジョー・ローゾン(米国)やジェイク・エレンバーガー(米国)、ブライアン・バーバリーナ(米国)ら、脇を固める人気者の登場も見逃せない。


(文 高橋テツヤ)

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