【WRESTLE-1】芦野が師匠・近藤を倒し初防衛 イケメンが4カ月ぶりに復帰決定

高木裕美

メインイベントのWRESTLE-1チャンピオンシップでは、王者・芦野祥太郎が近藤修司を破り初防衛に成功 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 19日のWRESTLE-1「WRESTLE-1 TOUR 2017 CHERRY
BLOSSOM」東京・後楽園ホール大会では、3大タイトルマッチなどが行われ、813人を動員した。

 メインイベントのWRESTLE-1チャンピオンシップでは、新王者・芦野祥太郎が近藤修司を破り初防衛に成功。次期挑戦者には征矢学が名乗りを上げた。

芦野は先輩に暴挙 近藤は「とんでもないモンスターを作ったかも」

徹底した足攻めで近藤を苦しめた芦野。試合後近藤は「オレたちはとんでもないモンスターを作ったかも……」と吐露 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 芦野は3.20後楽園で河野真幸を倒し王座初戴冠。今回も師匠である近藤に対し、徹底した足攻めに出ると、近藤もランサルセ、キングコングラリアットなどを繰り出すが、芦野は3発目をかわしてジャーマンスープレックスで投げると、アンクルロックでタップを奪った。

 試合後、「キングコング、討伐成功」と勝ち誇り、もう用無しとばかりに近藤を場外へと蹴り落とす暴挙に、場内からは大ブーイング。そこに征矢も「チャンピオンならチャンピオンらしくしろ」と噛み付くが、芦野は征矢までも「偽善者」とバッサリと切り捨てた。

 征矢と芦野は昨年の7.1後楽園「WRESTLE-1 GRAND
PRIX2016」準決勝戦で対戦予定だったが、芦野が足を負傷しており、わずか27秒、セコンドのタオル投入によるTKOで不完全燃焼に終わっていた。

「去年の借りを返す」とV2に自信満々の芦野に対し、征矢も「後輩の活躍はうれしいけど悔しい」と、王座返り咲きへ意欲。一方、まな弟子に完敗を喫した近藤は「オレたちはとんでもないモンスターを作ったかも……」と快進撃を続ける芦野に戦々恐々とした。

河野が「パートナー不明」で挑戦名乗り

河野が「パートナー不明」ながらWRESTLE-1タッグ王座戦へ名乗り 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 セミファイナルのWRESTLE-1タッグチャンピオンシップでは、土肥孝司&熊ゴロー組が、稲葉大樹&児玉裕輔組を退け初防衛した。

 元WRESTLE-1チャンピオンシップ王者の稲葉と、元WRESTLE-1クルーザーディビジョンチャンピオンシップ王者の児玉は、個々のテクニックに加え、息の合った連係で王者組に肉薄。だが、王者組も土肥が熊ゴローにハッパをかける形でペースを奪い返し、児玉にダブルインパクトからの合体ラリアットを炸裂。熊ゴローがプランチャで稲葉を場外で足止めする間に、土肥がハーフネルソンスープレックス、ラリアット、パワーボムからの垂直落下式ブレーンバスターで仕留めた。試合後、河野真幸が「当日までに誰か連れてくる」という条件でタッグ王座挑戦を直訴すると、王者組はパートナー不明という状況でも「受けてやるよ」とその場で受諾した。

アンディが王座奪回 試合後はMAZADAが乱入

アンディが王座奪回も、MAZADAの強襲を受け、次期挑戦者へ 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 WRESTLE-1クルーザーディビジョンチャンピオンシップでは、アンディ・ウーが新王者・吉岡世起を破り、約1年3カ月ぶりに王座返り咲き。試合後、1カ月前に王座転落したばかりの前王者MAZADAが次期挑戦権をもぎ取った。

 アンディと吉岡は、互いにあぐらをかいてリングに座り込み、互いのキックを受けるというガマン比べを展開。アンディが場外へのフライングボディーアタックを決めれば、吉岡もセカンドロープにうつぶせ状態で引っ掛けてのダブルニードロップでお返し。最後はアンディが雪崩式のスパニッシュフライからの飛鴻で勝負を決めた。

 だが、祝福ムードもそこそこにMAZADAが「幼稚園のお遊戯会みたい。技を出し合うだけで感情がまったく伝わらない」と痛烈な批判をぶつけると、「マスクの下の素顔が見えるような、感情ムキ出しのアンディ・ウーとやりたい」と対戦要求。向かってきたアンディをキックで倒し、「はい、次の挑戦者、オレで決定!」と一方的に宣告した。

新社長カズが闘志全開 イケメンが復帰へ

新社長カズが若手の奮起へ期待 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 WRESTLE-1の新社長に就任したカズ・ハヤシは、鈴木鼓太郎と組んで、立花誠吾&頓所隼の若手コンビと対戦。この日の試合前には社長就任記念として会場で観客をお出迎えして名刺を渡したり、1000円キャッシュバックキャンペーンを行うなど、早くも社長としての手腕を発揮したカズは、試合でも闘志全開。「おっさん」呼ばわりした2人を寄せ付けず、立花をハンドスプリングキックからのファイナルカットで完勝すると、「このまま突っ走るだけじゃなく、この後楽園ホールを満員にしたい」と、団体を盛り上げるべく、若手にもハッパをかけた。

左膝後十字靭帯損傷により1月8日から欠場していた黒潮“イケメン”二郎が、5.4後楽園で約4カ月ぶりに復帰することが決定 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 左膝後十字靭帯損傷により1月8日から欠場していた黒潮“イケメン”二郎が、5.4後楽園で約4カ月ぶりに復帰することが決定した。

 大「イケメン」コールで迎えられた黒潮は「次の後楽園大会で復帰が決定いたしました!」と発表し観客の声援を浴びると、「この空席を次の後楽園でオレが埋めてみせます」と、復帰戦のチケットを売るべく、さっそく売店に直行した。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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