69年ぶり牝馬Vの快挙なるか!? 皐月賞との相性をデータで探る

JRA-VANデータラボ

ファンディーナの挑戦、決して無謀ではない

 今週は牡馬クラシックの皐月賞が行われる。注目はファンディーナの参戦だろう。牝馬による皐月賞制覇は1948年のヒデヒカリまで遡り、84年のグレード制導入以降は皆無。もしも勝てば69年ぶりの快挙となる。おそらく簡単ではない大仕事にはなるだろうが、07年にはウオッカが日本ダービーを制している。ファンディーナは当日上位人気に支持されることになるだろうし、決して無謀な挑戦ではないはずだ。ただ、データによる取捨となると、かなり難しい。前例がほとんどないだけに、分析しにくい状況だ。そこで今回は、ジョッキーや調教師、馬主や生産者にスポットをあて、近年の皐月賞との相性を考えてみることにしてみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

皐月賞の騎手別成績(過去10年)

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まずは過去10年の皐月賞の騎手別成績(表1参照)を見てみよう。岩田康誠騎手と蛯名正義騎手、M.デムーロ騎手が2勝をマーク。そのほか、川田騎手ら4人の騎手が勝利している。福永祐一騎手は未勝利だが、2着が3回もあり複勝率は高い。連対馬の数では関西の騎手が優勢だが、関東の騎手もまずまず結果を残している。相性の良さという意味では、2勝を挙げている3騎手に注目すべきだろう。

皐月賞の調教師別成績(過去10年)

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 続いて調教師別成績を見てみる(表2参照)。過去10年、勝利調教師はすべて異なり10人がランクイン。関東馬も頑張っており、以前ほど関西馬が優勢という雰囲気はない。ただ、池江泰寿厩舎は2着と3着が2回ずつあり、角居勝彦厩舎は2着が2回ある。例年リーディングで上位争いをする名門厩舎の層の厚さは見逃せない。高い確率で高素質馬を送り込んでいる。

皐月賞の単勝オッズ別成績(過去10年)

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 次に単勝オッズ別成績を調べた(表3参照)。一言で言うと、これほど人気馬から伏兵馬まで好走を果たしているレースもめずらしい。一般的には単勝オッズが低い方に好走馬はかたまるが、皐月賞はかなり散っている。単勝10倍以上の勝利も多く、単勝100倍台の馬の連対まである。かなり波乱傾向が強いレースと言えるだろう。そうなっている要因はさまざまで、中山芝2000mというコースに起因する面ももちろんあるだろう。同時に、出走各馬の力関係を正確に把握しきれていないということも要因としてあるのではないだろうか。例年、初対戦となるケースが多くなっており、その点の読みが難しい。昨年もふたを開けてみればディーマジェスティが上位人気馬をまとめて差し切った。皐月賞はなかなか前評判通りには決まらない

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