【新日本プロレス】オカダが柴田に辛勝V4もファレの襲撃で失神 ヒロムがKUSHIDA秒殺 後藤vs.みのるの因縁勃発

高木裕美

柴田との死闘を制しIWGP王座を防衛したオカダだったがファレの襲撃で失神 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 9日の新日本プロレス「SAKURA GENESIS 2017」東京・両国国技館大会では、5大タイトルマッチなどが行われ、超満員札止めとなる1万231人を動員した。
 メインイベントのIWGPヘビー級選手権試合では、“レインメーカー”オカダ・カズチカが、今年の「NEW JAPAN CUP 2017」(NJC)覇者の柴田勝頼との40分近くに及ぶ死闘を制し、4度目の防衛に成功。だが、直後にNJC準優勝のバッドラック・ファレの襲撃を受け、勝利の余韻をかき消された。

3年ごしの“約束”を果たし柴田が2度目の挑戦

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 両者は13年8.7仙台でのG1公式戦で一度だけ対戦し、オカダがレインメーカーで勝利。14年2.11大阪では、オカダが柴田に対し「このベルトに挑戦したいんだったら、NJCに優勝してから来い」と挑発。柴田は3年の歳月をかけてこの“約束”を果たし、04年7.19月寒グリーンドームでの藤田和之戦以来、13年ぶり2度目のタイトル挑戦に辿り着いた。

柴田に大声援 王者オカダにはブーイング 

オカダと柴田はあぐらの状態でエルボー、張り手合戦 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 柴田の初戴冠にかける観客の期待値がそのまま声援となって表れ、王者オカダに大ブーイングが飛ぶ異常事態が発生。柴田はまずは左腕攻め、10分過ぎからは足4の字固め、リバースインディアンデスロックで足殺しへ。オカダがエルボーを放てば、自ら首を突き出して「打ってこい」と挑発してみせる。

流血の柴田をレインメーカー葬

頭突きで流血しながら鬼の形相で卍固めを決める柴田 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 さらにレインメーカーを武者返しで切り返し、ナックルをブチ込むと、オカダも柴田のお株を奪う串刺し式ドロップキック。30分過ぎには、オカダのレインメーカーを仁王立ちで受け止め、強烈な頭突きで顔面から流血しながらもグラウンド卍固めで絞め上げ、スリーパーからのスリーパースープレックス、レインメーカー式の張り手、腕をつかんだままのPKとたたみかける。

レインメーカーを受けても倒れなかった柴田を最後はなぎ倒しフィニッシュ 【写真:SHUHEI YOKOTA】

オカダを襲撃ファレに大ブーイング

勝利の余韻に浸る間もなくファレがオカダを襲撃 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 敗れた柴田はセコンドの手を借りることなく、1人で歩いて退場。一方、V4を達成したオカダだが、突如、NJC準優勝のファレが乱入し、セコンドの外道、そしてオカダにグラネードをお見舞いすると、さらには必殺のバッドラックフォールを炸裂。観客のブーイングの対象がファレに変わる中、マットに大の字となったオカダは、王者の威厳もなく、セコンドに両肩を担がれて退場した。

 もはや“絶対王者”の称号も手中に収めつつあるオカダだが、ファレとは相性が悪く、昨年のG1公式戦でも敗北している。今年のIWGP戦がすべて30分超えと疲労が蓄積され続けている王者が、ファレの怪物的なパワーをしのぎ切り、ベルトを守り抜くことができるのか。

オカダはバッドラックフォールで叩きつけられ失神 【写真:SHUHEI YOKOTA】

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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