石島雄介と越川優の転向は起爆剤となるか ビーチバレーの現状と東京五輪への道筋

石島と越川が起こす化学反応への期待

桐原氏は石島ら(右)が起こす化学反応に期待を寄せる 【坂本清】

 リオデジャネイロ五輪の予選では、五輪ランキングで圏外、アジア大陸予選でも男女ともに敗北を喫した日本のビーチバレーボール。レベルの引き上げは急務であり、この状況を打破するために、17年から日本協会が着手したのが、外国人スタッフの雇用だ。

 日本協会は、ビーチバレーボール先進国のロシアやオーストラリアで指導した経験を持ったイタリア人のテクニカルディレクター、フィジカルトレーナーの2人と、女子の強化スタッフとして契約を結んだ。

「基本的に各チームのコーチは選手たちが選ぶことができるシステムですが、希望するチームは協会の強化スタッフが指導するという新しい仕組みを導入しました。その狙いとしては、各選手に責任感や競争意識を持たせつつ、日本の指導者が今までトライしていないこと、新しいことを取り入れて、日本全体の底上げを図りたいという狙いがありました」(桐原氏)

 昨今の厳しい状況を考え、日本協会の強化の中枢部は石島と越川の転向に早くも期待を寄せられている。

「石島と越川については、これまでのインドアやVリーグでの実績を踏まえれば、大きな新戦力として見込まれます。日本協会としても期待していますし、これからビーチで起こる化学反応は未知数ですが、大きな可能性を感じています」(桐原氏)

転向する2人の思い

2人の転向はビーチバレー界にどんな影響を与えるか 【坂本清】

 東京五輪までおよそ3年。石島と越川という未知なる力は、低迷する日本ビーチバレーボールの起爆剤となるだろうか。

 現在はJTに所属し、周囲に惜しまれながらも6月から本格的にビーチで活動していく越川は、こんなプランを掲げている。

「インドアでまだまだできると思ったからこそ、ビーチにきました。あくまでもイメージですけれど、早く世界に追いついて、3年後は最低でも日本のトップクラス、東京五輪以降は世界で勝てるような選手になることを描いています」

 これまでインドアの国際大会やV・プレミアリーグ優勝を経験してきた石島は、すでにインドアとビーチの違いをひしひしと感じている。

「環境面ではインドアに比べたら、選手が競技に専念できていないという不安も感じます。それを払拭(ふっしょく)していかない限り、今後ビーチをやりたいと思った選手たちの将来につながりません。だからこそ、インドアから転向する僕と越川が、ビーチにきやすい環境を作って示していきたい」

 08年に五輪出場という「ゴール」(目標)を達成し、歴史を塗り替えた石島と越川。ふたたび新しい「ゴール」への道を切り開くため、日本ビーチバレーボールに変革を起こすことができるのか、今後に注目していきたい。

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著者プロフィール

ビーチバレースタイル/2009年4月創刊。国内トップ選手の情報、大会レポート、技術指導、トレーニング論など、ビーチバレーを「見る」「やる」両方の視点から、役立つ情報が満載。雑誌のほかに、ビーチバレースタイルオンラインとして、WEBサイトでも大会速報、大会レポートなど、ビーチバレーに関する報道を行っている。

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