楽天、今シーズンの注目ポイント 若手の成長と勢いで根拠のある強さを
影響の大きい岸と細川の加入
ベテランキャッチャー細川の加入は、その経験から試合出場がなくても投手陣に与える影響は大きい 【写真は共同】
オフの最大の補強は、埼玉西武からFA加入した岸孝之だ。プロ10年間で通算103勝65敗、防御率3.05を誇る32歳右腕。これまで則本昂大頼みだった先発陣に2本目の柱が誕生するメリットは想像以上に多い。3月25日にインフルエンザと診断されて開幕投手は白紙となったが、長いシーズンの中で幾度となく助けられる時が来るはずだ。
もう1人、大きなカギを握るのが福岡ソフトバンクから加入した細川亨だ。その豊富な経験で、例え試合出場の機会が少なくとも、投手陣全体に与える影響は大きなものがある。その他、投手陣では巨人からトレードで加入した小山雄輝にも期待。14年には交流戦で3勝を挙げており、当時の投球を披露できれば先発ローテ入りは十分に可能だ。元巨人、横浜DeNAの久保裕也の復活にも期待がかかり、ハーバード大卒の中継ぎ左腕として期待のハーマンも投手陣を分厚くできる存在だ。
新人では、ドラフト1位の藤平尚真が高卒1年目から1軍デビューできるか。2軍の開幕戦となった3月20日のイースタン・DeNA戦では先発して3回1安打無失点6奪三振の好投。スケールの大きな投球は1軍相手にも十分に通用しそうだ。その他、4位の菅原秀、5位の森原康平、9位の高梨雄平が中継ぎ枠を争っており、その中から森原が抜け出しそう。大成功のドラフトだったと言える日は近いかもしれない。
安楽、森、茂木ら若手の活躍がカギ
野手陣では、昨季ケガや不振で苦しんだ銀次、藤田一也、岡島豪郎の主力勢が本来のパフォーマンスを披露できるか。そしてウィーラー、アマダーの外国人勢力が長打力を見せ付けることができるか。そしてプロ2年目で1番起用が濃厚な茂木栄五郎も大きなカギを握る。ベテランの今江年晶、松井稼頭央らの活躍も期待されるが、決して選手層は厚くないだけに、主力の故障離脱は避けたいところだ。
ソフトバンク、北海道日本ハムに比べて戦力的には劣ることは確かだろう。それを覆すためには若手の成長、そして勢いが必要になる。梨田監督には就任2年目に優勝するというジンクスも存在するが、単なる神頼みではなく、根拠のある強さを身に付けなくてはならない。
オープン戦成績
チームトップ
打率:銀次 2割9分3厘
本塁打:中川大志、フェルナンド、島内宏明、今江年晶 1本
打点:銀次、島内宏明 6打点
安打:銀次 17本
四球:岡島豪郎 10
盗塁:聖澤諒、田中和基 2
防御率:規定回数以上投球した投手なし
勝利:岸孝之 2勝
セーブ:ハーマン 2セーブ
登板:高梨雄平、ハーマン 7試合
投球回:岸孝之 16回
奪三振:岸孝之、森雄大 14
過去5年のシーズン成績
2015年:6位 57勝83敗3分
2014年:6位 64勝80敗0分
2013年:1位 82勝59敗3分 ※日本一
2012年:4位 67勝67敗10分
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