【ノア】北宮が裏切り者・拳王を粉砕 GHCタッグ奪回宣言 潮崎が“元練習生”エディに完敗 新生・谷口が快勝

高木裕美

裏切り者・拳王を粉砕し遺恨を清算したマサ北宮はGHCタッグ奪回を宣言 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 プロレスリング・ノア「Spring Navig. 2017」最終戦となる25日の東京・後楽園ホール大会では、927人を動員した。メインイベントでは、マサ北宮が“裏切り者”の拳王を一騎打ちで粉砕。遺恨を清算した北宮は、4.22新潟で開幕する「グローバル・タッグリーグ戦2017」に向け、雄たけびを上げた。

拳王の裏切りでGHCタッグを剥奪

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 北宮と拳王は1.21大阪大会で潮崎豪&マイバッハ谷口組を破り、第37代GHCタッグ王者に君臨。だが、その1カ月後、2.24後楽園大会で拳王が突如、北宮を裏切り、対戦相手の杉浦貴と結託。王座はその場ではく奪となった。
 3.12横浜大会では、杉浦&拳王組vs.北宮&モハメド ヨネ組で王座決定戦が行われ、杉浦組が勝利。だが、その結果に納得のいかない北宮は、バックステージにまで押しかけ、やり場のない怒りを爆発させていた。

サイトースープレックスで3カウント奪取

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 北宮は中嶋勝彦、拳王は杉浦をそれぞれセコンドに従えてゴング。拳王は場外でイスを使ったダイビングニードロップを繰り出すと、その後も得意の蹴りで北宮を圧倒。だが、北宮もスピアーで巻き返しをはかると、ドラゴンスクリュー、ニークラッシャーから監獄固めで締め上げ、ラリアット、サイトースープレックスとたたみかけて3カウントをもぎ取った。

タッグリーグ優勝でGHCタッグ奪回を宣言

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 北宮は「拳王よ、見たか! これが何度も叩き潰され、這い上がってきた人間の底力だ。4月のタッグリーグ、これまでのうっぷんを爆発させて、オレたちが優勝を持って行くぞ」とリング上からアピール。拳王に持ち去られたGHCタッグベルトを、実力で奪い返すと宣言した。

3本勝負は2−1でRATEL’Sが勝利

原田大輔&タダスケ&HAYATA&YO−HEYが結成したRATEL’Sが3本勝負を制す 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 セミファイナルでは大原はじめ&石森太二&Hi69&熊野準組vs.原田大輔&タダスケ&HAYATA&YO−HEYが結成したRATEL’Sによる3本勝負が行われ、2−1でRATEL’Sが勝利した。
 GHCジュニア王者の大原、GHCジュニアタッグ王者のXXが組んだチャンピオンチームに対し、RATEL’Sは得意の連係を駆使。1本目で王者・大原からHAYATAが回転エビ固めで3カウントを奪い取ると、2本目こそタダスケが石森の450°スプラッシュに沈んだものの、3本目では原田が片山ジャーマンスープレックスでHi69を粉砕。

大原&熊野が王者組を襲撃し挑戦をアピール

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 チームとしての絆を見せつけ、リング上で堂々の勝ち名乗りを上げたRATEL’S。一方、XXのベルトを狙う大原&熊野は、試合後にさっそく2人を急襲し、王座挑戦をアピール。リング上で惨めな姿をさらした石森は「全員相手にしてやる。来るなら来い!」とベルトをつけ狙うヤツらを片っ端から返り討ちにすると訴えた。

潮崎、まさかの完敗に大きなどよめき

潮崎豪は“元ノア練習生”エディ・エドワーズにまさかの完敗 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 潮崎豪が“伏兵”エディ・エドワーズにまさかの完敗を喫した。3.12横浜ではGHC王者の中嶋をあと一歩まで追い詰めた潮崎。この日は、かつてノアの練習生だったエドワーズを迎え撃ち、序盤から得意のチョップを連発。
 だが、エドワーズもお株を奪うマシンガンチョップを連射すると、潮崎のゴーフラッシャー、レフトハンドラリアットを耐え抜き、雪崩式フランケンシュタイナー、ダイハード、ボストンニーパーティで3カウントを奪取。この結末に、客席からは大きなどよめきが起きた。
 胸を真っ赤に腫らした潮崎は、「クソッ! 今日はあいつが強かった」と悔しさを隠せず。「今度はオレが3カウントを取る」と早期のリベンジを誓った。

丸藤が谷口にゲキ「最後のチャンスだ」

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 4.14後楽園で決定したGHCタッグ王座前哨戦として、杉浦貴&清宮海斗組vs.丸藤正道&マイバッハ谷口組が激突。丸藤に「でくのぼう」呼ばわりされた谷口は、見た目もファイトもワイルドなパワーファイターに見事“再生”。
 かつてはタッグを組んだ経験もある大先輩の杉浦に対し、臆することなくエルボーで奇襲攻撃を仕掛けると、マイバッハプレスをヒザ剣山で迎撃されながらも、すぐにエルボー合戦を展開し、張り手からジャーマンスープレックス。丸藤との連係もスムーズに決めた上で、清宮をマイバッハボム・ツヴァイで仕留めた。
 観客から大歓声を受けた谷口に満足そうな丸藤は「これでニセモノだったら、マイバッハなんかやめちまえ。これが最後のチャンスだ」と、なおもゲキを飛ばした。

中嶋がシングル&タッグでの頂点獲りを宣言

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 GHCヘビー級王者の中嶋勝彦はベテラン・齋藤彰俊との一騎打ちに快勝。第2試合という試合順でも、齋藤と熱いキック合戦を繰り広げると、床上でのパイルドライバー、滞空式ブレーンバスター、投げ捨てジャーマン、ラリアットといった大技にも耐え、胸板&背中への怒涛のキック連打からのヴァーティカルスパイクでフィニッシュ。「次のタッグリーグも優勝はオレたちしかいないでしょ。なぜならオレは、止まらねぇ!」と、シングル&タッグでの頂点獲りを宣言した。

コーディ・ホールがグローバルタッグ参戦

グローバル・タッグリーグ参戦が決まったコーディ・ホール 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 4.22新潟で開幕する「グローバル・タッグリーグ戦2017」の出場チーム及び公式戦の日程が発表された。今年は8チームが1ブロックの総当り戦で激突。5.3後楽園まで公式戦が開催され、5.4後楽園でリーグ戦1位&2位のチームによる優勝決定戦が行われる。

 カード発表後、リーグ戦にランディ・レインと組んで出場するコーディ・ホールがリング上に登場。久々のノア参戦となるホールは「オレのことが分かるか。知らなくてもそんなことは関係ない。来月、タッグリーグに出場する。対戦相手はどいつもこいつもぶっ潰してやる。このリングに上がるヤツらはオレからの制裁を受けないといけない。オレはコーディ・ホールだ、必ずこのタッグリーグを優勝し、その先に見えるのはGHCのベルトだ。必ず獲ってやる」と優勝宣言した。

 なお、出場チームは以下の通り

・中嶋勝彦&マサ北宮(2年連続2度目)
・杉浦貴&拳王(初出場/第38代GHCタッグ選手権者)
・丸藤正道&マイバッハ谷口(初出場)
・潮崎豪&小峠篤志(初出場)
・モハメド ヨネ&齋藤彰俊(初出場)
・清宮海斗&野村卓矢(初出場)
・コーディ・ホール&ランディ・レイン(初出場)
・ロビー・E&ブラム(初出場)
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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