高松宮記念は穴よりも確実な的中狙いが吉 過去5年データから出た好走馬のヒント

JRA-VANデータラボ

春の最強スプリンター決定戦

 大阪杯のG1昇格によって、春のG1シリーズは開幕から4週連続でG1が行なわれることになった。第1弾は、春の最強スプリンターを決める高松宮記念。昨年の覇者ビッグアーサーが戦列から離脱したのは残念だが、昨秋のスプリンターズSを制したレッドファルクスがスプリントG1連勝を達成するのか、それとも新しい王者が誕生するのか、桶狭間の電撃決戦に刮目したい。集計対象は中京競馬場のコースが改修された2012年以降の過去5年。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

人気別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は人気別成績。過去5年の勝ち馬は、1番人気が2頭、2〜4番人気が各1頭と、すべて人気サイドから出ている。2、3着に人気薄が突っ込むケースも少なく、6番人気以下の好走は3回のみ。その3回にしても、短距離路線で長く活躍したハクサンムーン(13年10番人気3着、15年6番人気2着)が2回、同年の秋にスプリンターズSを制すことになるスノードラゴン(14年8番人気2着)だから、いずれも相当な実力馬によるものだった。この人気のデータを見る限り、コース改修後の高松宮記念では無理に高配当を狙うのではなく、確実な的中を目指したほうがよさそうだ。

年齢別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は年齢別成績。目につくのは、過去5年で5歳馬が3勝を挙げていること。また、4歳馬は3着が多く、6歳馬は2着が多いという面白い傾向も出ている。7歳以上になるとハッキリ苦しく、好走例は香港馬のエアロヴェロシティのみ。日本馬の好走例はない。そのエアロヴェロシティは南半球出身で9月生まれのため、実質的には6歳馬といえる。このことを考えても、7歳以上の日本馬には割引が必要とみるべきだろう。

前走着順別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は前走着順別成績で、前走1〜5着と前走6着以下のあいだに大きな溝が生じており、前走で掲示板を確保できなかった馬はかなり苦戦。前走6着以下から巻き返したのは13年3着のハクサンムーンだけで、残りの延べ39頭はすべて4着以下に敗れている。前走で5着以内に入っていた馬、特に1、2着に好走していた馬を狙うのがセオリーといえる。

前走人気別成績(日本馬のみ)

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は前走人気別成績(日本馬のみ)で、前項で確認した前走着順以上に厳然とした傾向が出ている。過去5年の高松宮記念で1、2着に入った馬の大半は前走で1、2番人気に推されており、例外は14年2着のスノードラゴンのみ。この馬は2走前まで24走連続でダート戦を走っていたため、前走の段階では芝での実力が未知数という事情があった。この馬を除くと、前走5番人気以下だった延べ46頭はすべて4着以下に敗れており、前走3、4番人気だった馬も3着までという結果が出ている。当日の人気だけでなく、前走時点での評価もかなり重要なレースといえそうだ。

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