2大会連続決勝へ導いた鉄壁の守備 プエルトリコの新時代到来は近い!?
前回覇者に類似した勢い
「母国のためにすべてを捧げ、喜びを届けたかった。最後のゲームであるかのような気持ちでプレーした。国を代表して戦えるのは名誉だし、誇りでもある。子供の頃に見ていたもの(国際試合)を、今ではプレーしているんだ」
プエルトリコのゲームを見てきた人には、抑えの切り札・ディアスのそんなエモーショナルな言葉も大げさには感じられないはずだ。そろって頭を金髪に染めたタレント集団は、初優勝に向けてチーム一丸。ラテン系らしいノリの良さも手伝い、2013年の前回大会で完全優勝を飾ったドミニカ共和国によく似た勢いが生まれているように見える。
敗戦のオランダ監督が吐露したこと
2次ラウンドでは日本とも対戦したオランダ・ミューレン監督のそんな言葉は、正直な思いの吐露だったに違いない。投手が試合をつくり、打者が必要な得点をたたき出し、最後は堅守で逃げ切る勝ちパターンを確立してきた。アメリカ、日本のどちらが上がってきても、ベテラン、若手がかみ合った今のプエルトリコに勝つのは容易なことではなさそうである。
第3回ではドミニカ共和国に決勝で敗れたプエルトリコに、ついにWBCを制する準備が整ったと言えるのか。23歳のリンドア、22歳のコレア、24歳のバエスが躍動するチームは魅力抜群。彼らが頂点に立ち、プエルトリカン・ベースボールの新時代到来を告げる日は間近に迫っているのかもしれない。