1本ほしいときの4番・筒香の一発 世界一経験者・岩村明憲氏が解説
日本は6回、先頭打者・筒香嘉智の今大会3本目となるソロ本塁打で先制すると、松田宣浩のタイムリーなど打者一巡の猛攻で一挙5得点。8回にも内川聖一、松田のタイムリーで3点を加えた。
投げては先発・千賀滉大が150キロを超える速球とフォークを武器に5回1安打無失点の好投。最終回は牧田和久が3点を失ったが、大量リードにも守られて試合を締めた。
勝利のポイント:筒香の先制本塁打
日本は初回2死二塁の先制機で筒香がサードゴロに倒れるなど、3回まで毎イニング得点圏に走者を進めながらもホームが遠く……5回までに残塁は7を数えた。
千賀、平野佳寿の日本投手陣も無失点と踏ん張り、ゼロ行進が続いた6回。先頭打者で打席に入った筒香のバックスクリーンへの豪快な本塁打が呼び水となり、イスラエル投手陣に打者一巡5長短打を浴びせて5点を奪った。
こう着状態を打破する一打がほしいときの4番の一発に、岩村氏も「さすが4番」と称賛した。
「守備のリズムから攻撃に」を体現
「やはり筒香君のホームランですね。千賀君が5回まで1安打ピッチングをして、それを継いだ平野君もピシャっと抑えた。菊池君のファインプレーもありましたし、球場の雰囲気が盛り上がってきた中で出た一発でした。いつも言うことに『守備のリズムから攻撃に』がありますが、これが見事に形になりましたね。
筒香君は初回のチャンスで打てませんでしたが、10割バッターはいないので(笑)。でも、それを取り返す、『一本ほしいな』という状況で打ってくれたのはさすが4番だなと思いました。
彼のすごいところはバッターボックスでの落ち着き方。懐深く待っているのはすごいですね。ピッチャーは吸い込まれていく感覚に陥っていると思いますよ。そして、もう一つ、打ち取られた後もどっしりして帰るのはいいですね。
4番を争ってきた中田(翔)君と2人で切磋琢磨してくれれば日本のためになると信じています」
「青木君は自分の役割をわかっている」
僕も第2回WBCのときアメリカに行ってから打ち始めた経験がありますが、アメリカに行けば周囲の環境などいろいろなものが変わって、彼に流れが来るはずです。青木君の実力があれば、しっかり調整すれば問題ないと思います」
「泣いても笑ってもあと2試合」
今までとは格段にレベルが違う相手になりますが、日本も6連勝しているんですから、素直に自信を持てばいいと思います。日本人選手からしたら代表は誇りですから。世界一へ向けて頑張ってもらいたいですね」
岩村明憲プロフィール
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