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1球も制球ミスがなかった牧田
世界一経験者・岩村明憲氏が解説
延長10回から2イニングをパーフェクトに抑えて勝利投手となった牧田
延長10回から2イニングをパーフェクトに抑えて勝利投手となった牧田【写真は共同】

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表は12日、2次ラウンドE組初戦のオランダ戦に8対6と勝利した。


 点を取っては取られる苦しい展開となったこの試合。2回に秋山翔吾の犠飛で先制すると、同点の3回には中田翔の3ランなどで4得点を挙げた。再び同点となった5回には小林誠司のタイムリーで勝ち越し。9回に三度追いつかれると、今大会初のタイブレークとなった延長11回に中田の2点タイムリーで勝ち越した。


 投手陣は先発・石川歩が3回5失点と苦しい投球。その後、小刻みな継投でオランダ打線の反撃を断つも、9回に登板した8番手・則本昂大が同点打を浴びた。その後、延長10回から登板した牧田和久が2イニング無失点で勝利投手となった。


  第1回、第2回大会でWBC日本代表に選出され、世界一へ大きく貢献した岩村明憲氏にオランダ戦を解説してもらった。

勝利のポイント:牧田の投球

 岩村氏がオランダ戦のポイントに挙げたのは、延長10回から登板した牧田の投球。下手投げから緩急をつけた投球で2イニング、打者6人をパーフェクトに抑えた。


 特にタイブレーク制で無死一二塁から始まる延長11回の投球を、岩村氏は「素晴らしかったです」と称賛。先頭打者は昨季メジャーリーグのレンジャーズで90試合に出場したプロファーだったが、高めのストレートでファーストフライに仕留める。続いて昨季レッドソックスで21本塁打のボガーツにはフルカウントから内角ストレートでバットを折るサードゴロ。最後はサムズをキャッチャーファウルフライに打ち取って試合を締めた。


 9回までに2本塁打を含む12安打6得点と戦前の予想通りの強打を振るったオランダ打線を沈黙させた牧田が勝利に大きく貢献した。

「牧田君の場数の差を感じた」

延長11回に勝ち越し打を放った中田(左)とお立ち台に上がった牧田。岩村氏は牧田の場数の差を感じたという
延長11回に勝ち越し打を放った中田(左)とお立ち台に上がった牧田。岩村氏は牧田の場数の差を感じたという【写真は共同】

以下は岩村氏の解説。


「すごい試合でした。今日はいろいろあって、どの場面かは悩みますよね……。打の主役は中田君だと思いますが、投は牧田君ですよね。


 彼の場数の差を感じたし、メジャーリーガーの多いオランダ打線は振れていましたが、まったく臆することなく、「こいつらを抑えてやろう」という覚悟を決めてマウンドに上がっていたのは感じました。特に勝手に無死一二塁で始まる11回は、10回とはわけが違うわけで、そのイニングを無失点に抑えたのは素晴らしかったです。


 今日の牧田君は特に真っすぐと2種類のスライダーがコントロールされていました。アンダースローはあんまり絶対数がいないので、オランダの打者たちの目線も見慣れていなかったですね。それにオランダはスライダーのことばかり頭にあって、インサイドの真っすぐに差し込まれていました。スライダーも本当に外角にきっちり投げていましたし、1球もコントロールミスがなかったと思います。


 僕も現役時代に彼と対戦していますが、テンポと両サイドのコントロールが良かったです。さらにストライクゾーンの前後というか、緩急を使われて打ちづらかった印象があります。その特長が今日は良く出ていました。


 これから一戦一戦の戦いが続きますが、この勝ちはすごく大きいですし、次の戦いに向けてステップアップになったと思いますね。中田君に関しては、間合いがしっかりと取れていました。今後は安心して見ていられると思います」

岩村明憲プロフィール

【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

愛媛出身。宇和島東高から1996年ドラフト2位でヤクルトへ入団。2000年からレギュラーを獲得すると、04年には44本塁打を放つなどセ・リーグを代表する三塁手としてベストナイン2回、ゴールデングラブ賞6回を獲得した。07年から渡米し、4年間でデビルレイズなど3球団で活躍。11年から日本球界に復帰すると、楽天、ヤクルトでプレーした。15年からは独立リーグ・福島で監督兼選手として在籍している。WBCには第1回、第2回大会に出場し、2度の世界一に貢献。日本プロ野球通算1194試合、1172安打、193本塁打、615打点、打率2割9分。MLB通算408試合、413安打、16本塁打、117打点、打率2割6分7厘。

オランダ戦スライドショー

(写真は共同)

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