宮崎合宿打ち上げの侍J、調整は順調? 状態良い投手陣に対し打線が気がかり
2人のエースが見せた対照的な動き
4日間の宮崎合宿を打ち上げた侍ジャパン・小久保監督 【写真は共同】
順調な調整ぶりを示したのが、2日前に続いてブルペン入りした則本昂大だ。力強いストレートを中心にスライダー、チェンジアップ、フォークを織り交ぜて35球を投げ込んだ。
「最初は(ボールを)引っかいていたけど、細かいコントロールをちゃんと修正できたと思います。自分だけでできることは(ここまでに)やってきたので、あとはキャッチャーとコミュニケーションをしっかりとることが一番大事だと思ってやっています」
3月7日に初戦を迎えるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の12日前に合宿がスタートした今回、本番に向けての調整法は選手それぞれに委ねられた。初日に小久保裕紀監督が「連携プレーにしても、できる選手たちの集まりなので、(合宿では)確認程度という考えで集合時期を遅らせている」と話したように、チームとしての動きを確認するような練習は少なく、この4日間は個々が状態をどれだけ上げられるかが最大のテーマだった。
着実にコンディションを上げている則本 【写真は共同】
「球数を考えながらやっていければいいと思います。あとは(ボールや雰囲気などに)慣れるだけですね。実戦を積み重ねていかないと修正はできないと思うので、少ない実戦をしっかりやっていきたいと思います」
もう一人のエース・菅野智之は、キャッチボールやランニングなど軽いメニューで終えた。巨人の春季キャンプ中の調整日程を考慮され、侍ジャパンでは合宿2日目を休養日に充てるなど、マイペースを貫いている。27日には福岡に移動する前の午前中、ブルペンに入る予定だ。
「シーズンと変わらない調整方法でやっていくと思います。(本番に向けて気持ちが)だんだん高まってきています。しっかり結果を残さないといけないので、みんなで力を合わせて頑張りたいと思います」
全体練習を一人だけ休むのは、一般的な日本人の考え方からすればなかなか珍しい。そうしたスケジュールを堂々と組める点に、エースとしての頼もしさを感じさせられる。どこまでの状態に仕上がっているのか、実戦機会を楽しみに待ちたい。