サンウルブズの使命はラグビーの普及 渡瀬CEOとスタジアムDJが語るSR
笑顔でトークを進める渡瀬氏(写真右)とKaopangさん 【スポーツナビ】
今回は「ラグビー観戦講座 〜スーパーラグビー編〜」と題し、講師に日本チーム・サンウルブズを運営する一般社団法人ジャパンエスアールCEO(最高経営責任者)の渡瀬裕司氏、ゲストにサンウルブズ戦のスタジアムDJを担当するKaopangさんを招き、司会はラグビージャーナリスト・村上晃一さんが務めた。
スーパーラグビーは華やかな雰囲気
「初勝利を挙げたジャガーズ戦(4月23日)が最初の担当試合で、勝利を経験したことですっかりラグビーの虜になりました。スポーツの現場も初めてでしたが、こういうエンターテインメントは楽しめるものなんだなと」
ラグビーは静かに見るスポーツという印象があるが、KaopangさんのようなDJが入ったり、試合終了後に選手が気軽に記念撮影に応じたりと、スーパーラグビーに限ってはその印象は異なる。運営側の責任者である渡瀬氏も「これが本当のプロフェッショナルであり、興行というところ。すごく華やかな雰囲気で、われわれにとっても新しい発見です」と話した。
過酷な遠征は「一つの実験」
2月25日の開幕戦・ハリケーンズ戦には1万7千人超の観客が訪れた 【写真は共同】
渡瀬氏は4月〜5月のクルセイダーズ(4月14日)、ハイランダーズ(22日)、チーフス(29日)のニュージーランド勢と敵地で戦い、その後アルゼンチンでジャガーズと戦う(5月7日)という日程を「厳しい」と語る一方、過酷な遠征に大きな意味を見いだそうとしていた。
「これは誰も経験したことがない。ニュージーランドとのチームとやるだけでも大変なのに3連戦を戦って、さらにすごい勢いでアルゼンチンに行って試合をしなければならない。組織としてその4週間にどれだけチャレンジできるのか、われわれの一つの実験みたいなところもありますね」
また現在のサンウルブズは51人という大きなスコッドになっているが、「シーズンの間にARC(アジアラグビーチャンピオンシップ)がありますし、どうやって選手を消耗させずにコンディションを整えながら交代していけるか。それに対応するには必然的に選手の数が増えてしまう」と説明した。
アジアが今後のターゲット
渡瀬氏はリーグを運営するSANZAR(サンザー)とのミーティングで「彼らがわれわれに期待しているのは、ラグビーをいかに普及してくれるのか」だと感じたそう。
「世界の中で今後アジアが一つのターゲットになるので、サンウルブズにはラグビーを普及するという使命もあるのかなと感じました」
チーム強化はもちろん、ビジネス面や普及面でもやることはたくさんありそうだ。