予想難解の混戦フェブラリーS データが解く最有力馬はこの2頭!
前走川崎記念組の着順別成績
表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走東京大賞典組の着順別成績
表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走チャンピオンズC(JCダート)組の着順別成績
表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走根岸S組の着順別成績
表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
なお、根岸S3着から巻き返したのは、12年のテスタマッタのみ。同馬は過去にフェブラリーSで2着の実績があった。根岸S2着馬が【0.0.0.7】という成績であることから、基本的に根岸S組は勝ち馬にのみチャンスがあると考えたいところだ。また、東海S組に関しては今年勝ち馬が出ないため、傾向の分析は割愛させていただく。
今年のフェブラリーS出走予定馬
表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
それでは今年のフェブラリーSを展望してみることにする。出走予定馬は表7の通り。冒頭にも少し述べたが、今年は東京大賞典勝ち馬アポロケンタッキー、チャンピオンズC2着馬アウォーディー、東海S勝ち馬グレンツェントの出走予定がない。その分、少しメンバーのレベルは落ちている。有力馬候補が減ることにもなり、予想が難しくなっている印象だ。
昨年のチャンピオンズCを制したサウンドトゥルーは前走川崎記念で2着だが、格下馬のオールブラッシュに逃げ切りを許した。実績的にはもちろん上位だが、絶対的な王者ではない。マイル戦への対応や鞍上といった問題、さらには7歳という年齢も気になる。有力馬の1頭ではあるが、アタマからは狙いにくい。また、同組のケイティブレイブも実績馬だが、5着に敗れている点が大きな減点材料だ。
前走東京大賞典組からはコパノリッキーとノンコノユメ。ともに前走は馬券圏内から外れ、勝ち馬から1秒以上離された。しかし、その点は過去の傾向から問題ないと判断したい。ただ、コパノリッキーは7歳馬。ノンコノユメは5歳馬。若いノンコノユメの方がチャンスは大きいと考えたい。
前走チャンピオンズC組はゴールドドリームとモーニン。前者は若く武蔵野S2着馬。モーニンは昨年のフェブラリーS勝ち馬。ともに東京ダート1600mの実績は十分だ。ただ、チャンピオンズCの着順が悪い。巻き返しを期待するのは、危険だとみる。
それならば前走根岸Sを勝利したカフジテイクに期待したい。追い込み一手ながらその決め手は強烈。マイル戦にも対応し、そしてG1でも通用するところをすでに見せている。昨年のモーニンのように勢いに乗り、一気にG1制覇を果たす可能性も十分あるとみたい。結論としてはノンコノユメとカフジテイクが最有力。次点でコパノリッキーとサウンドトゥルーが有力と見る。
文:小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。