日本ハムの強さの源・国頭キャンプ、若手が育つ土壌を探る
個別練習、自主性を重視
ドラフト1位の堀は2軍キャンプでプロの世界へ踏み出した 【ベースボール・タイムズ】
右も左も分からないはずのルーキー、堀と高山の2人も、ブルペンで入念にフォームチェックを行った後、コーチ陣としっかりコミュニケーションを取る姿が印象的。高山は言う。
「コーチの方々に投球フォームを修正されることは今のところありません。フォームに関してアドバイスされるのは、ちょっとした微調整くらい。僕は(高校時代に)腰を痛める前のフォームを理想にしていて、良かった時期の映像を見ながら理想に近づける作業をしています。今後のことは首脳陣の方々が考えてくださっていると思うので、そのプラン通りに進められるよう、まずはしっかりと体を作っていきたいです」
首脳陣に全幅の信頼を寄せる。
ゆったりとした空気の中でじっくりと
その日本ハムには明確な育成プランが存在する。余剰戦力を持たないのが特徴で、ドラフトでも育成選手は取らず、近年スタンダードになりつつある外国人の大量保有もしない。その結果、昨季はイースタン・リーグで8人の若手野手が年間300打席以上を消化し、しっかりと経験値を積み重ねた。
もちろん名護も環境面で優れたものがある。だが、国頭こそが若手の原点である。多くの若手がこの土地特有のゆったりとした空気の中で、じっくりと丁寧に育てられている。建て替えのため今キャンプ後に取り壊される1軍使用の名護市営球場に代わり、18、19年は、1軍の2次キャンプ地になることも発表されたばかり。来年はまた違った華やかさに彩られるだろう。
確かにアクセスは悪い。ファンや報道陣にとっては少し面倒な場所ではある。だが、訪れて損はない。キャンプの在り方とは何か。日本ハムの強さの源を、肌で感じることができるだろう。