【全日本プロレス】ビッグガンズがGET WILDを下し世界タッグ防衛 石井が世界ジュニア初Vでリーグ戦も優勝宣言

高木裕美

生え抜きの青柳を破り初防衛に成功

王者・石井慧介は全日本生え抜きの青柳優馬を破り世界ジュニア初防衛に成功 【写真:前島康人】

 世界ジュニアヘビー級選手権試合では、王者・石井慧介が全日本生え抜きの青柳優馬を破り、初防衛に成功した。
 石井はプランチャで飛び込んできた青柳をかわし、エプロンでスタナーを見舞うと、背中へダメージを蓄積させていく。しかし、青柳も10分過ぎ、トルニージョを繰り出すと、さらにミサイルキック、串刺しドロップキック、フィッシャーマンスープレックス。石井のジャーマンスープレックスを食らいながらも、ローリングジャーマン3連発であわやという場面を作り出す。しかし、石井も顔面へのヒザ蹴りからフランケンシュタイナー、タイガースープレックスを放つと、垂直落下式ダブルアームDDTでフィニッシュを決めた。

【写真:前島康人】

 2年前の新春興行では、タイトル挑戦が決定していながら、体調不良で欠場となった苦い思い出のある石井は「説得力のある勝ち方ができた。自信につながった」と、全日本のファンにも認められる王者になると宣言。2.17後楽園ホールで開幕する「Jr. BATTLE OF GLORY」についても「チャンピオンとして出るからには負けちゃいけないし、優勝しなくちゃいけない。これを越えないと、チャンピオンとして格が上がらない」と、何が何でも優勝すると誓った。

三冠王・宮原が復活したドーリングに勝利

三冠王者・宮原は復帰を果たしドーリングから勝利を収め大森とのV7戦へ死角なしをアピール 【写真:前島康人】

 三冠ヘビー級王者・宮原健斗は、ジェイク・リーと組んで、諏訪魔&ジョー・ドーリング組と激突。前日、悪性脳腫瘍からの復帰を果たし、パワー全開の大暴れを見せたドーリングから勝利を収め、15日・博多大会での大森とのV7戦へ、死角なしをアピールした。

 客席からの大「ジョー」コールで迎えられたドーリングは、開始早々、宮原にハンマーパンチを振り下ろし、エルボー、ショルダータックル。なおも勢いの止まらないドーリングは、諏訪魔と共に2人がかりで豪快に後方に投げ捨てると、さらに滞空式ブレーンバスターを炸裂。コーナーで控える間も闘志は収まらず、リング上の宮原にエプロンからラリアットで殴りかかっていく。盟友の復帰に沸く諏訪魔の攻撃も激しさを増す中、宮原はドーリングのレボリューションボムをウラカンラナで切り返すと、ブラックアウト一撃で勝利を収めた。
 勝った宮原は「博多で三冠戦もあるし、落とせない」と、相手が誰であろうと全力で勝ちに行くと宣言。一方、敗れたドーリングだが、「すぐに宮原を倒して三冠王者に戻ってみせる。ガンからも復帰したんだ。チャンピオンの座にカムバックしてみせる。2017年以内にね」と、年内の三冠王座戴冠を宣言した。

アジアタッグ奪取に失敗した秋山はカシンとのタッグで快勝 【写真:前島康人】

 昨年の最強タッグでは台風の目となった秋山準&ケンドー・カシン組が今年もタッグを結成。木?イサミ&田村和宏のアックスボンバーズに快勝した。
 前日のアジアタッグ選手権試合(渕正信&大仁田厚組vs.秋山&井上雅央組)では、秋山の「公認凶器」として登場したはずが、“宿敵”パンディータを追いかけ回す間に試合終了。まったく役に立たなかったカシンだが、この日はイサミの背中のテーピングをはがし、秋山のパイルドライバーの威力増加につなげるなど、気のきいたアシスト。場外へ落ちたところへイサミがトペスイシーダを見舞うと、カシンはセコンドのSUSHIを身代わりにして逃亡。リング上で秋山が田村にランニングニーを決めたところで、すかさず秋山をどかし、代わりに自分がカバーに入って3カウントを奪った。

秋山はウルティモ・ドラゴンがメキシコで開催する30周年記念興行へ招待され快諾 【写真:前島康人】

 相変わらずやりたい放題のカシンは、「今日は雅央はどこ行った? オレが大仁田とやってやるよ」と、アジアタッグ次期挑戦者に一方的に名乗り。一方、秋山はウルティモ・ドラゴンが5月28日にメキシコシティで開催する30周年記念興行へ招待され、「僕自身もプラスになる」と笑顔で応じた。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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